研究課題/領域番号 |
18K19693
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
酒井 敏行 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20186993)
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研究分担者 |
友杉 真野 (堀中真野) 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80512037)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | がん予防 / 大腸がん / アスピリン / 併用 / 化学予防 |
研究成果の概要 |
現在、アスピリンは最も有効な大腸がん予防薬であるが、長期服用した場合の副作用が懸念されている。アスピリンの効果を併用薬によって増強できれば、アスピリン服用量低減が可能になると考え、本研究では、潰瘍性大腸炎治療薬であるメサラジンとの併用療法の可能性について基礎的検討を行った。 アスピリン代謝体であるサリチル酸の単剤投与と比較し、メサラジンとの併用はヒト大腸がん細胞に対して有意な生長阻害効果の増強を認め、さらにcyclin D1の発現減少とG1期での細胞周期停止も認めた。また、APC遺伝子ノックアウトマウスの腸ポリープ部由来細胞に対しても、有意な生長阻害効果の増強が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、大腸がん予防効果が期待されているアスピリンを軸にした、新たな大腸がん予防法に繋がる成果が得られた。潰瘍性大腸炎治療薬として長年使用されているメサラジンが、アスピリンの併用薬の候補として有用である可能性を示している。本研究課題では、ヒト大腸がん細胞やマウス腸ポリープ細胞に対する効果の検証のみではあるが、さらにモデル動物への長期投与試験による、二剤併用の有効性・安全性の評価が必要と考えている。本研究成果は、今後の大腸がん化学予防研究の発展に向けて、有用な知見の一つとなることが期待される。
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