研究課題/領域番号 |
18K19780
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
岩本 貢 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50377016)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 暗号理論 / 安全性証明 / 論理学 / 物理暗号 / 情報理論的安全性 / カードベース暗号 / PEZプロトコル / 情報理論 |
研究成果の概要 |
本研究では,暗号理論の安全性証明の本質を論理学の観点から再考し,シンプルで分かり易い暗号プロトコルを作成することを目指した.そのための道具として,近年盛んに研究されている物理暗号(カードなどの物理的な道具を用いて,暗号化などをシンプルにする技術)をもちいて研究を行った.通常の計算機で行われる秘密計算に近いモデルである秘匿置換ベースカードプロトコルや,安全性がシミュレーションに依らず直観的に分かり易いprivate PEZプロトコルに対して,効率や安全性を高めたいくつかのプロトコルを提案する事が出来た.それらの成果は国際論文誌や主要国際会議に採録されている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
暗号理論の安全性証明は,安全性という曖昧な概念を数学的に書き下す,という意味で独特の論理体系を構築してきた.これは強固な安全性を保証するという利点と,その一方で分野外の研究者には困難が伴うという難点を抱えている.今後ますます重要になると予想される情報セキュリティの中核である暗号理論に対して,直観的で分かり易い理解の仕方を提供することは,暗号・情報セキュリティ技術がより社会に受け入れられるために必要なことである.論理学と暗号理論の関係をより深めていくことは,学際的な研究として重要であると考えており,得られた成果は学術的興味が実社会で役立つ良い事例になっていると考える.
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