研究課題/領域番号 |
18K19830
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
村田 智 東北大学, 工学研究科, 教授 (10334533)
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研究分担者 |
川又 生吹 東北大学, 工学研究科, 助教 (30733977)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | DNA分子膜 / 人工細胞 / 分子ロボティクス / DNA膜 / DNAモチーフ / 人工膜 |
研究成果の概要 |
人工的に合成したDNA膜モチーフにより膜面を構築することを目的として,流動モザイクモデルを模して,キッシングループを介して動的に結合するDNA膜モチーフを設計した.膜モチーフ間のループ間作用を評価するために,硬い二本鎖ステムと柔らかい一本鎖ループを有するD字型モチーフやO字型モチーフを作製したが,いずれの場合も意図した多量体形成は観察されず,意図した構造体の形成は難しいことが分かった.そこで,閉鎖空間にモチーフを閉じ込めることにより構造体の形成率を高める方法を検討した.2種類のDNAオリガミ構造をマイクロ空間で形成する実験により,マイクロ空間が形成に有利に働くことが確かめられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,自在に機能を設計できる人工細胞の構築に向けて,非脂質分子による膜構造の形成を試みた.分子間の動的な組み換えを意図してキッシングループ間相互作用で凝集するDNAモチーフを設計したが,熱力学的な安定性(モチーフ間の結合強度)が設計値よりかなり小さく,環状構造のトポロジカルな拘束が強く働いていることが示唆された.そこで,対象をDNAオリガミに変更し,閉鎖空間に閉じ込めることにより膜状構造体の形成率を高める方法を検討した.これにより人工膜形成を促進する環境制御の指針が得られた.膜面の機能化が容易なDNAを素材とする人工膜が実現すれば,医療応用などさまざまな用途が開けることが期待される.
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