研究課題/領域番号 |
18K19857
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
諏訪 裕一 中央大学, 理工学部, 教授 (90154632)
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研究分担者 |
藤谷 拓嗣 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 産総研特別研究員 (50708617)
黒岩 恵 中央大学, 理工学部, 助教 (00761024)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 硝化菌 / 純粋培養 / 亜硝酸酸化細菌 / アンモニア酸化細菌 / アンモニア酸化アーキア / 限界希釈法 / 硝化細菌 / トレーサー法 / GCMS / アンモニア酸化微生物 |
研究成果の概要 |
従来の,選択培地を使った集積培地でなく,NH4+以外の,たとえばureaを添加した培地でアンモニア酸化と亜硝酸酸化が起こる場合,oligotrophicな硝化菌が培養されると考えられる。この考え方で森林土壌から亜硝酸酸化細菌を単離した。予備的検討ながら,この株がoligotrophicであると推定された。また,硝化菌の培養には異例な,有機態窒素に富む土壌抽出液をベースとした培地を用い,NOBが共存する培養からは,新規なAOAが多数見出された。これらの結果は,生態学的に意義のある硝化菌の単離のために,従来の考え方にとらわれない戦略が有効であることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンモニア酸化菌と亜硝酸酸化菌の協働はよく知られているが,ひとつの培養から両者を単離した例はない。硝化菌は有機物に富む環境にも分布するが,有機物を含む培地を用いた実験例はほとんどない。従来の硝化菌研究の歴史への批判に基づき,硝化菌の生態を実験室培養に反映させる新たな培養系の設計と,そこでの硝化活性の検出法を案出した。それらを組み合わせて生態学的に意義のある硝化菌を単離し,その性格を解明することが本研究の意義である。廃水処理で汎用されている硝化菌の培養の不安定さは良く知られているが,そのメカニズムは明確ではない。本研究は,こうした課題への波及によって,今後,社会的な意義も顕在する。
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