研究課題/領域番号 |
18K19865
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坪内 直人 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (90333898)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 環境技術 / 環境対応 / 有害化学物質 / 表面・界面物性 |
研究成果の概要 |
鉄鉱石の加熱時におけるHgの脱離挙動を主に調べる一方、Hg除去剤の開発に取り組んだ。空気中の加熱では、Hgの放出は主に100~400℃で起こり、250~700℃には幾つかの脱離ピークが現れ、その温度域や強度は鉄鉱石の種類に依存した。また、金属水銀の放出量は、多くの場合、全Hg放出量に比べ小さく、脱離挙動も大きく異なった。この結果は、鉄鉱石中のHgの存在形態は少なくとも2種類以上あることを指摘する。次に、もみ殻由来の塩素ドープ炭素質物質のHg吸着能を調べたところ、140℃で40 ppb 金属水銀/Heを流通させると、塩素なしでは初期に性能が劣化したが、塩素ありでは40 h後も性能が維持された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は、鉄鋼業での鉄鉱石焼結・石炭乾留のみならず環境問題として顕在化しつつある石炭燃焼や廃棄物焼却からのHgの排出制御法の開発に直結するので、その社会的意義は極めて大きく、また、処理施設の高性能化や循環型社会の形成にも大いに貢献できると期待される。くわえて、開発したClドープ炭素質物質は簡便な手法で容易に調製できるので、排煙処理設備が不充分な国(主に発展途上国)での製鉄産業や発電メーカーなどに適用可能な低コスト型Hg除去法に発展する可能性があり、波及効果も大きいと考えられる。
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