研究課題/領域番号 |
18K19867
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
田中 伊知朗 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (20354889)
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研究分担者 |
新村 信雄 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 特命研究員 (50004453)
菊地 賢司 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 特命研究員 (70354769)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 汚染土壌中のCs存在様式 / Cs溶出実験 / 経済的除染 / 一価陽イオン溶出 / 粗い粉砕 / 土壌除染 / 荒い粉砕 / 熱処理 / 除染 / 土壌 / 熱安定性 / 一様な放射性Cs / 顆粒状放射性Cs / 放射性Cs / 福島第一原発事故 / 存在様式 / 高温安定 / 放射性Cs除染 / 経済的 |
研究成果の概要 |
汚染土壌をイメージングプレートで可視化することで、一様に存在する放射性Csの放射能濃度が比較的高く、顆粒状Csだけでなく一様に存在する放射性Csも考慮した除染が必要なことが分かった。そこで,汚染土壌中の放射性Csの一価陽イオンを含む水溶液への溶解性と、風化を模擬するような荒い粉砕後の溶出性の調査についても行った結果,経済的な除染方法として硫安水溶液が有効であるとわかった。さらに、硫安水溶液の濃度を変化させた溶出実験では、放射性Cs+の溶出度に硫安水溶液濃度依存性が見られた。また、土壌の荒い粉砕によって放射性Cs+の溶出量が増加した。これは、経済的除染の可能性も示しているといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
12年前の東日本大震災により東京電力福島第一原子力発電所事故が起こり、半減期が約30年と長い放射性Csが大量に拡散され、経済的な方法で速やかに取り除く必要がある。汚染土壌中の放射性Csのうち,放射能濃度が高いものは層状ケイ酸塩鉱物の層間に吸着されている存在様式であることを見出し,このような存在様式を意識した経済的な除染方法の開発を目的としていた。汚染土壌中の放射性Csの溶解性が高い一価陽イオンを含む水溶液では,硫安が最適であることを見出したほか,風化を模擬するような荒い粉砕後の溶出実験によって,風化によって放射性Csの溶解性が上昇することを示すとともに、経済的除染の可能性も示すことができた。
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