研究課題/領域番号 |
18KK0180
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
黒田 慶子 神戸大学, 農学研究科, 名誉教授 (20353675)
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研究分担者 |
升屋 勇人 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70391183)
梶村 恒 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (10283425)
遠藤 力也 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 研究員 (90634494)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 養菌性キクイムシ / 共生 / ambrosia Fusarium / 台湾 / デイゴ / マンゴー / アボカド / コーヒー / Fusarium solani 種複合体 / Euwallacea / Ambrosia Fusarium / 南西諸島 / Fusarium / Fusarium kuroshium / ナンヨウキクイムシ / Xylosandrus / 樹皮下キクイムシ / Hypocryphalus / Fusarium solani / 付随菌 / 沖縄 / 樹木 / 病原菌 / 熱帯 |
研究成果の概要 |
デイゴの病原菌F. pseudensiformeは台湾から南西諸島への移入と推測された。マンゴー等の熱帯樹木で両地域に共通するキクイムシと共生菌の繁殖が発見され、人為的な病原菌移動を防ぐ防疫態勢が必要である。南西諸島ではEuwallacea属のキクイムシが複数の樹種で繁殖し、感染拡大への加担が推測された。鹿児島のアボカド、沖縄のコーヒーノキからもAFCの菌が検出された。樹皮や果実表面、土壌に生息するFSSCがキクイムシ類と遭遇して共生菌になった可能性がある。キクイムシ類と菌類が熱帯ー亜熱帯地域で遭遇し、双方に利点のある協働から共生へと進化したという仮説は、本研究により可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
台湾中興大学の研究者との協働により、デイゴ、マンゴー、コーヒーノキなど台湾と共通する熱帯樹木について、両地域で共通のFusarium属菌が病原菌であると判明した。両地域共通のキクイムシと共生菌の繁殖があることから、人と植物の移動によって被害が広がった可能性がある。本研究では樹皮や果実表面、土壌に生息するFSSCがキクイムシ類と遭遇して共生菌になった可能性を指摘した点で、学術的な意義が高い。また、養菌性キクイムシの生息域および共生Fusarium属菌の近縁関係の知見は、被害回避対策等の社会的意義につながる。台湾で育成した苗を持ち込まないように、植物防疫の態勢を見直す必要があると警告したい。
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