研究課題/領域番号 |
18KK0191
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
田中 あかね 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80418673)
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研究分担者 |
雨貝 陽介 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 研究員 (50733143)
松田 研史郎 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 産学官連携研究員 (70642619)
松田 彬 岡山理科大学, 獣医学部, 講師 (90613969)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 酸素濃度 / 皮膚 / アレルギー / マスト細胞 |
研究成果の概要 |
アトピー性皮膚炎自然発症モデル・NC/Tndマウスを用いて皮膚炎発症と皮膚内環境の変化、特に酸素濃度との関連性について比較、解析を行った。SPF環境下で飼育した皮膚炎未発症のNC/Tndマウスを対照として、皮膚炎を発症しているマウスに酸素濃度インディケーターであるpimonidazoleを注射したのち、それぞれのマウスの背部皮膚を採取して免疫組織化学染色を実施、発症初期の皮膚内酸素環境変化を解析したところ、とくに皮膚炎を発症したコンベンショナルマウスにおいて真皮層のpimonidazole陽性となる低酸素領域が検出できた。この時皮膚のマスト細胞が、血管内皮成長因子を放出することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸素濃度の変化によってマスト細胞は脱顆粒を起こし、炎症性メディエーターを放出することを明らかにし、この研究成果をもとに、マウスの相対的低酸素暴露モデルを作出し、アナフィラキシー様の症状を誘導することに成功した。このモデルでは、相対的低酸素にさらされてすぐに、全身的なマスト細胞の脱顆粒が誘導され、血管透過性の亢進や、血圧の低下、体温低下など、マウスにおける典型的なアナフィラキシー症状が誘導されることを発見した。これは、抗原抗体反応によらない、新たなアナフィラキシー発症メカニズムの発見であり、高濃度の酸素を投与する治療からの脱却プロセスなどに、一石を投じる研究成果となった。
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