研究課題/領域番号 |
18KK0262
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 純子 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70155266)
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研究分担者 |
高橋 陵宇 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (10625510)
秋田 智之 広島大学, 医系科学研究科(医), 講師 (80609925)
杉山 文 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (50778280)
大久 真幸 広島大学, 医系科学研究科(医), 研究員 (20727250)
永島 慎太郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (60846898)
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研究期間 (年度) |
2018-10-09 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス(HBV) / 母子感染 / 妊婦 / HBVワクチン効果評価 / サーベイランスシステム / 乾燥濾紙血法 / HBV母子感染予防 / 乾燥濾紙血 / SDGs / B型肝炎ウイルス / カンボジア / 妊婦健診 / Elimination of HBV / 妊婦検診 / 小学校健診 / elimination of HBV |
研究成果の概要 |
本研究では、カンボジアにおいて同国保健省、産科医療機関、WHO等と協力し、妊婦およびその出生児を対象とした血清疫学調査を実施、同国のHBV感染排除戦略立案に資する基礎資料を提示した。1,565人の妊婦が調査に参加し、HBs抗原陽性率は4.3%(95%CI:3.4-5.4%)、HBV遺伝子型は、C1が70.3%と最多であった。HBs抗原陽性の妊婦から出生した児35人のうち、1人(2.9%、Birth dose含むHBワクチンとHBIG投与済)がHBs抗原陽性であった。なお本研究では、乾燥濾紙血法による検体収集を併用し、同法が開発途上国における遺伝子解析を含む疫学調査に有用である可能性も示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HBVの高浸淫地域である発展途上国では、社会インフラシステムが十分に整っていないことから免疫学的・遺伝子レベルでの血清疫学調査は困難であり、それに起因する不利益として、エビデンスに基づく効果的なHBV感染排除のための政策提言は困難であった。 本研究では、乾燥濾紙血法(DBS)を用いて低侵襲・迅速簡便な検体収集を実施、濾紙からの遺伝子抽出ならびに解析に成功し、カンボジア王国における妊婦のHBV感染状況、遺伝子型の分布、およびHBV母子感染率を明らかにした。同国のHBV排除に向けた戦略立案に貢献するとともに、開発途上国で遺伝子解析を含む疫学調査にDBSが有用である可能性を提示した。
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