研究課題/領域番号 |
18KK0404
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松岡 健 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (40710067)
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研究期間 (年度) |
2019 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
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キーワード | デトネーション / デトネーションエンジン / 回転デトネーションエンジン / 反射往復デトネーションエンジン / 予混合 / 反射往復爆轟サイクル / シュリーレン光学可視化 / 化学自発光 / 反射往復デトネーションサイクル / 反射往復 |
研究開始時の研究の概要 |
最も激しい燃焼モードである爆轟波(デトネーション波)を用いたデトネーションサイクル(DC)は既存燃焼サイクルで最高の理論熱効率と高速燃焼による燃焼器の小型化を実現する。本国際共同研究では、新たに提案した受動的デトネーション制御手法である反射往復型デトネーションサイクルに対して、デトネーション研究の第一人者であるCalifornia Institute of Technology(Caltech)のJoseph E. Shepherd教授と共同でその伝播維持機構および工学的長所を明らかにし、受動制御型デトネーションサイクルを世界に先駆けて確立する。
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研究成果の概要 |
連続的なデトネーション伝播が可能な回転デトネーションエンジン(RDE)や反射往復デトネーションエンジンは、伝播速度の遅い亜音速燃焼を利用した既存推進エンジンと比較して、10~20%の理論熱効率向上、約1000倍の伝播速度による燃焼器小型化、DW自身での昇圧効果による圧縮機簡素化を実現する。しかしながら、非定常燃焼器特有の煩雑さによりデトネーションエンジンの潜在的優位性であるPressure Gain(PG)は実験的に確認されていない。本国際共同研究では、予混合RDE基礎実験設備を構築した。本装置を起点にPGを阻害する物理メカニズムを解明するための国際的な基礎研究フレームワーク形成につなげる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RDEの概念自体は1950年代に提案されていた。2010年頃から光学可視化・計測技術の高速化に伴い再び着目され始めた。Elsevierが提供する文献データSciValによると、RDEに関する論文数は2017年の77件から2021年の177件と約2.5倍増加し、今後も増加する傾向である。このようにRDE研究が活発化している一方で、RDEのPG性能に関する統一的な研究体系は存在しない。故に、本国際共同研究は「PGを阻害する物理メカニズムを明らかにするための基礎研究フレームワークを早期に確立し、RDE実用化のためのブレイクスルー技術の創出につなげる」意義がある。
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