研究課題/領域番号 |
18KT0086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
次世代の農資源利用
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
相内 大吾 帯広畜産大学, グローバルアグロメディシン研究センター, 准教授 (50552783)
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研究期間 (年度) |
2018-07-18 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | カルシウム / ジャガイモ / アブラムシ / 植物ウイルス / 行動制御 / バレイショ / ベクターコントロール |
研究成果の概要 |
組織培養用培地のカルシウム濃度を変化させることで、ジャガイモ植物体中のカルシウム含量をコントロールする技術を開発した。これらのジャガイモ組織培養植物を用いて、アブラムシの吸汁行動および嗜好性を評価したところ、高カルシウムジャガイモで吸汁阻害が起こり、アブラムシは低カルシウムジャガイモを好む傾向を示した。また、カルシウム含量の異なるジャガイモを用いてジャガイモYウイルス(PVY)の植物体内移行を観察したところ、抵抗性品種が高温ストレスを受けた際のPVY抵抗性を補強する効果が認められた。さらに、カルシウム含量を変化させた際に、カリウムおよびマグネシウム含量も連動して増加することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、カルシウム施肥の効果として、ベクターの発生量を抑制することが明らかとなっているが、その抑制メカニズムや病原体の伝播抑制への寄与に関しては不明である。本研究課題では、カルシウム施肥による植物体の頑健化によるベクターの病原体の伝播抑制効果を評価した。昆虫行動学的なアプローチにより、ベクター行動制御におけるカルシウムの役割について理解を深め、予防的な手法でウイルス病から植物を保護する技術の創発へつなげることを目的とした。本研究結果をもとに、植物の栄養状態を管理することによって、害虫被害や病原体伝搬効率を低減する、全く新しい防除技術の確立につながることが期待される。
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