研究課題/領域番号 |
19045011
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
橋井 美奈子 金沢大学, 医学系, 講師 (10272957)
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研究分担者 |
東田 陽博 金沢大学, 医学系, 教授 (30093066)
横山 茂 金沢大学, 医学系, 准教授 (00210633)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2008年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | サイクリックADPリボース / CD38 / カルシウムイオン / 視床下部 / NG108-15細胞 / TRPM2チャネル / cADPRアナログ / 質量分析 / オキシトシン / Mカリウム電流 / cADPcR / 脳下垂体 |
研究概要 |
サイクリックADPリボース(cADPR)は、CD38分子により細胞外でβ-NAD^+から作られるセカンドメッセンジャーであり、温度感受性センサーであるTRPM2チャネルを活性化することがわかってきた(Togashi, Tominagaet al. ; 2006, 2008)。今回、(1) 神経細胞において細胞外に投与したcADPRがTRPM2を活性化し細胞内Ca^<2+>濃度上昇をおこすか?(2) CD38にどのような周辺蛋白が結合し、酵素活性を調節するのか(3) 安定かつ細胞外から投与できるcADPRアナログの開発、の3点を調査した。本年度の成果として、まず上記(1) に関して、視床下部の一次培養神経・NG108-15培養神経細胞共に、温度を37Cに上昇させると、細胞外cADPR存在下で顕著な細胞内Ca^<2+>濃度上昇が起こることを見出した。この現象は細胞外β-NAD^+もしくはADPR投与でも出現し、さらに視床下部・NG108-15細胞共にTRPM2のmRNAが発現していることがわかり、神経細胞においてもcADPRがTRPM2チャネルを活性化しCa^<2+>流入を起こすことが予想された。次に上記(2) については、HEK293T細胞にhCD38-HA融合蛋白を発現させ、HA抗体ビーズで免疫沈降、結合蛋白を回収し、2次元電気泳動で分離した。hCD38発現細胞にのみにみられるスポットを切り出し、MALDI-TOF/MS質量分析を行った結果、ATP synthaseなどの3種の酵素が得られた。次に上記(3) に関しては、カーボ型の合成cADPRアナログ(cADPcR : cyclic ADP-carbocyclic ribose)を用いてNG108-15細胞への細胞外投与の効果を調べ、暖温下でやはり細胞内Ca^<2+>濃度上昇を引き起こすことを見出した。
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