研究概要 |
本研究では,adenovirus vectorを用いて,Oncostatin M(OSM)を発現する遺伝子を肝硬変ラットモデルを導入することにより,肝再生を促進するとともに,肝機能を改善るることを確認し,肝切除術の適応拡大に寄与することを目的とした.dimethylnitrosamine(DMN)を用いたラットによる肝硬変モデルを作成し,AdOSMウイルス液0.5m 1,PBS液0.5mLを門脈本幹に注入し,70%肝切除を施行した.その結果,LOSM導入により,現在までの報告のある急性肝障害に対する効果のみならず,肝硬変モデルにおいても肝機能や背景肝の線維化の改善が認められることを明らかにした. 2.肝硬変モデルに対する70%肝切除においても,OSM導入により肝機能,および背景肝の線維化の改善を初めて明らかにした. 3.OSMはHGFとのような発癌のリスクが史的されておらず,肝硬変合併症例に対する肝切除後の肝不全を抑制する可能性も示唆され,今後,硬変肝の肝切除への臨床症例への適応が着たいされた.
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