研究課題/領域番号 |
19592068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉本 信也 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (90220748)
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研究分担者 |
宇田川 晃一 千葉大学, 医学部・付属病院, 講師 (70323425)
野村 純 千葉大学, 教育学部, 准教授 (30252886)
杉田 克夫 (杉田 克生) 千葉大学, 教育学部, 教授 (40211304)
一瀬 正治 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90082156)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2009年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2008年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 創傷治癒学 / ケロイド / デュロタキシス / メカニカルストレス / 創傷治癒 / 繊維我細胞 / テトラスパニン / 表皮角化細胞 / 繊維芽細胞 / テトラスパニンウェッブ / スクラッチモデル / 皮膚由来線維芽細胞 / MAPキナーゼ / 細胞外マトリックス |
研究概要 |
ケロイドは難治性の皮膚肉芽腫であり、過剰な細胞外マトリックスの蓄積や、線維芽細胞の増殖により特徴付けられる異常な創傷治癒の形態である。また、創傷部位を越えて浸潤・進展することにより、腫瘍性の増殖としても捉えられている。創傷治癒過程におけるサイトカイン等の関与については多くの議論がなされているが、ケロイド発症の病因は不明のままであり、このような過剰増殖性瘢痕の治療・予防法の確立は、形成外科領域において緊急かつ重要な課題である。病因を解明する一つのヒントとして、創傷治癒過程における細胞の異常増殖、浸潤及び進展が起こるという点が上げられる。また、それに伴う細胞外基質の不整な蓄積が見出されている。ケロイドはメカニカルストレスを受けやすい前胸部や関節部などの部位に好発することが示唆されている。我々は伸展培養装置NC-500 を使用し、コラーゲンコートシリコン膜上で創傷治癒モデルを用いたケロイド線維芽細胞の創面の埋まり方を観察したところ、伸展方向と創面の方向が垂直な場合と水平な場合で差異がみられた。デュロタキシスは細胞の接着、移動と関与するため、我々が以前より着目していたテトラスパニンウェブ関連分子の創面における細胞接着、移動への関与を調べたところ、テトラスパニンウェブ関連分子のCD151、EWI-FのSiRNAノックダウンにて、細胞接着能の低下がみられた。ケロイド由来繊維芽細胞、正常皮膚繊維芽細胞に比べて、表皮角化細胞への影響が大きく、以上の結果より、テトラスパニン関連分子がケロイド繊維芽細胞に与える影響は非常に少ないが、表皮細胞においては細胞接着能に影響を与えていることが考えられ、皮膚創傷治癒に大きく関連した分子である可能性が示唆された。
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