研究課題/領域番号 |
19657075
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理人類学
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研究機関 | 中部学院大学 (2008) 京都大学 (2007) |
研究代表者 |
三上 章允 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (40027503)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2008年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2007年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 霊長類 / カテゴリー形成 / カニクイザル / 色覚 / 進化 / カラー・カモフラージュ / 色盲 / 視覚 / カテゴリー化 / 動物 / 色盲遺伝子キャリア / 標本見本合わせ課題 |
研究概要 |
メスはもともとX染色体を2本持つため完全な色覚異常をきたすことは希である。しかし、1本のX染色体上に赤緑色覚異常の原因となる遺伝子を、もう1本のX染色体上に正常視物質遺伝子も持つ色盲遺伝子キャリアの色覚は通常とは異なる可能性がある。そこで、平成19年度、20年度は、M視物質とほぼ同じ波長吸収特性を持つハイブリッド遺伝子(L4M5)を1本のX染色体上に持つキャリアのメスを対象として(1)石原式を模した色覚テスト票による色覚判定、(2)カラーカモフラージュ条件での色・図形弁別テストを行った。平成21年度はその結果をまとめ、色盲の原因遺伝子を1つもつキャリアが、色盲テストをバスし、かつ、カラー・カモフラージュの影響を受けにくいことを明らかにした。この成果を11月にタイでおこなわれた3rd International Congress on the Future of Animal Research(第3回動物実験の将来についての国際会議)で発表した。この会議では、東南アジアの霊長類を研究するアジア、ヨーロッパ、アメリカの霊長類研究者が一堂に会し、霊長類研究についての情報交換をおこなった。一方、霊長類の高次脳機能は良く発達しており、環境要因により適切な判断をおこない行動選択できる。このような「思考」過程を効率的に進めるためには、具体的なものをとりまとめカテゴリー化する能力が必要不可欠である。そこで、(3)自然の写真を用いたカテゴリー化のテストも行った。平成21年度は新しい写真セットを導入して継続しカラー写真でカテゴリー化できたサルは、訓練なしでモノクロ写真のカテゴリー化を行うことを明らかにした。
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