研究概要 |
高温低酸素条件により微小重力環境の火災現象を模擬する技術を確立する目的で,高温低酸素気流中でのプール火災実験を行った.燃料にはPMMA丸棒を用い,溶融したPMMAがプール火炎を形成するようにした.このプール火炎の周囲を同軸状に高温低酸素気流が流れる.酸素濃度と気流速度を変化させながら限界酸素濃度と同軸流速の関係をマッピングしたところ,T'ienらが数値計算により求めた微小重力環境下におけるU字型の燃焼限界に近い燃焼限界マップが得られた.また,対照データとして実験室内に6m級の落下実験装置を作成し,低重力環境下の燃え拡がり火炎の観察実験を行った.さらに,NISTの開発したFDS(Fire Dynamics Simulator) ver.5を用いた数値計算を行い,実験と同様の現象が数値計算でも見られることを確認した.
|