研究課題
若手研究(B)
腎マクラデンサ(MD)は糸球体濾液中の塩濃度変化を感知し、糸球体濾過量を調節する液性シグナルを、傍糸球体装置間質に放出する。MD管腔内液[Cl^-]変化を感知するのは、MD細胞管腔膜に発現するNa^+-K^+-2Cl^-輸送体(NKCC2)を介するNaCl流入量変化と考えられている。マウス不死化MD細胞株(NE-MD)は、NKCC2阻害薬であるフロセミド添加により、時間・Ca^<2+>依存的にnNOS蛋白の発現量およびNO産生量を増加させた。しかし、フロセミド投与により発現誘導された蛋白(約60 kDa)は、脳や骨格筋のnNOS蛋白(約160 kDa)と比べて小さかった。このnNOS蛋白(候補)の同定と分子構造を調べるために二次元電気泳動を行い、発現増加したnNOS蛋白(候補)を質量分析(MALDI-TOF-MS)し、ペプチド断片のMS解析からnNOS蛋白と同定し、還元ドメインの欠失を明らかにした。
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