研究課題/領域番号 |
19H00551
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
田端 雅進 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (40353768)
|
研究分担者 |
渡辺 敦史 九州大学, 農学研究院, 教授 (10360471)
福田 健二 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30208954)
井城 泰一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 林木育種センター, 主任研究員 等 (40370845)
本多 貴之 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (40409462)
小谷 二郎 石川県農林総合研究センター(林業試験場), 石川県農林総合研究センター(林業試験場), 研究員(移行) (40450811)
中村 雅哉 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (50353793)
黒田 克史 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90399379)
高野 麻理子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (10353749)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
44,070千円 (直接経費: 33,900千円、間接経費: 10,170千円)
2022年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2020年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2019年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
|
キーワード | ウルシ / エチレン / 傷害樹脂道 / 漆ラッカーゼ / 樹脂道形成 / 高品質漆 / シグナル物質 / ラッカーゼ / 漆 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の研究グループは国産漆の増産に向けたDNAマーカーなどに関する研究を行い,ウルシクローン間で漆滲出量やウルシオールの成分組成等に違いがあり,漆の硬化時間に影響を与えることを明らかにした。本研究では,これまでの成果を発展させ,傷とシグナル物質による樹体反応のウルシクローン間の相違性,及び漆滲出量に関与する組織構造と遺伝子の解析を行い,漆滲出量増加に対するシグナル物質の作用機序を明らかにする。さらに,漆の硬化時間に直接影響するラッカーゼの構造と生合成に関する遺伝子発現をクローン間で解析し,漆成分の生化学的特性の多様性が漆の品質に与える影響を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
高品質漆の生産技術を開発するには,傷及びエチレン処理による樹体内の傷害樹脂道形成メカニズム及び硬化に関わる漆ラッカーゼの酵素タンパク質の特徴等を明らかにする必要がある。本研究において個体によるばらつきは見られたが,傷とエチレンにより傷害樹脂道形成が促進されること,各漆試料ともpI 7.35-9.30の範囲に等電点をもつ5個のアイソザイムと,pI 3.5-4.55の範囲に等電点をもつ3個のアイソザイムが検出されたこと,790-3802bpの長さを示す15遺伝子配列が漆ラッカーゼ遺伝子であると推定され,漆ラッカーゼ遺伝子はアラビドプシストで分類されたすべてのグループに存在することが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
漆滲出量の異なるクローン間の傷害樹脂道形成の反応性の違いの解明,及び漆ラッカーゼの構造やその多様性の解明は,それぞれ漆の生産量や漆の品質向上に影響する。これら研究の成果によって品質のよい国産漆の増産が可能になり,金閣寺や日光東照宮等重要文化財を保護し,日本の漆文化の継承・発展に貢献する。
|