研究課題/領域番号 |
19H00706
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
堀内 一穂 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (00344614)
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研究分担者 |
三宅 芙沙 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (90738569)
宮原 ひろ子 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (00532681)
川村 賢二 国立極地研究所, 先端研究推進系, 准教授 (90431478)
山崎 俊嗣 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (80344125)
小田 啓邦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 上級主任研究員 (90356725)
笹 公和 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20312796)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
42,770千円 (直接経費: 32,900千円、間接経費: 9,870千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2020年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2019年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
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キーワード | 宇宙線生成核種 / アイスコア / 堆積物 / ベリリウム10 / 塩素36 / 炭素14 / 宇宙線 / 太陽活動 / 地磁気変動 / 宇宙線イベント / 古環境アーカイブ / 年代決定 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らは、アイスコアや堆積物および年輪などのマルチアーカイブに含まれる宇宙線生成核種を対比に利用した「宇宙線層序」を開拓することで、限られた区間とは言え、宇宙線強度の高解像度でロバストな変動曲線を得ることに成功した。この手法で得られた曲線は、過去の太陽活動や地磁気強度変動、さらには様々な突発的宇宙線イベントを解明する手がかりとなる。本研究ではこの手法を発展させ、さらなる宇宙線生成核種記録の獲得と宇宙線層序による海陸の詳細対比を目指す。さらにこれに基づいて、地質時代の太陽活動・地磁気強度変動史を解明するとともに、未知の宇宙線イベントを見いだす。
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研究成果の概要 |
本研究では、アイスコアや堆積物及び年輪中の宇宙線生成核種(ベリリウム10や炭素14及び塩素36)を高時間解像度で分析することで、以下の成果を得た。1)南極アイスコアより、13万から19万年前を網羅する百年解像度のベリリウム10連続データなどの長期データを獲得するとともに、南極でのベリリウム10の沈着過程を明らかにした。2)海底堆積物を対象にベリリウム同位体分析を行い、その結果をアイスコアの記録と比較することで、宇宙線層序編年を試みた。3)様々な時代を対象に年解像度の宇宙線生成核種記録を獲得することで、当時の宇宙線イベントや太陽地磁気変動史を明らかにした。4)新たな宇宙線アーカイブを開拓した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で新たに得られた宇宙線生成核種記録の多くが、解像度を問わず、世界初の成果であり、過去の宇宙線強度変動や太陽/地磁気変動および宇宙線イベントを研究するための優れた基盤となり得る。こうした記録は同時に、様々な古環境アーカイブを対象とした宇宙線層序編年の標準曲線としても扱うことができる。本研究で開拓された新たな宇宙線アーカイブは、これまで分析が難しかった地域や年代領域でも高時間解像度の宇宙線生成核種分析ができる可能性を拓くものである。過去の宇宙線イベントの発生頻度や性質を明らかにすることは、災害的な宇宙線イベントの将来予測にも貢献できる。
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