研究課題/領域番号 |
19H00739
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
奥村 大 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70362283)
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研究分担者 |
内田 真 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90432624)
田中 展 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70550143)
伊田 翔平 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (80610740)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,670千円 (直接経費: 35,900千円、間接経費: 10,770千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2019年度: 28,730千円 (直接経費: 22,100千円、間接経費: 6,630千円)
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キーワード | 固体力学 / 材料力学 / ゲル / 高分子合成 / 不安定変形 / 膨潤 / パターン変態 / 形態形成 / 材料モデリング / 高分子ゲル / 分岐座屈 / 表面不安定 / 分子設計 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,分岐座屈解析をフロンティアと考える理由は,分岐座屈の発生がモノづくりの設計段階における単なる回避事項ではなく,生物の進化や成長の歴史に極めて重要な役割を果たしているという検証実験に基づいている.生体軟組織のような柔らかい材料に生じる分岐座屈は,成長に伴いプログラムされたかのように連続して発生し,形態の複雑化による組織の高度化と結びついている.進化の歴史に刻み込まれた固体力学的寄与の大きさや機構を明らかにすることは,将来的に生物模倣した能動的システム開発を進める上でも基礎的で重要な研究未開拓領域を提供している.本研究では,理論と実験,解析を組み合わせ,この未開拓分野の研究基盤構築を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,ゲル材料モデリングの高度化と成長誘起形態形成の分岐座屈解析フロンティアを目指して研究を進めた.ゲル材料モデリングでは,Flory-Rehner形式の自由エネルギーを一般的に設定し,状態に依存する弾性特性を評価する理論解を汎用的な形で導出した.分子鎖伸び切り効果や粘性効果を明らかにする実験研究も行った.代表者の提案している逐次的座屈固有値解析を応用して,複雑な変形パターンと分岐モードの関係について分岐経路上にて素過程を明らかにすることに成功した.さらにゲル化過程の機構を組み合わせてパターン変態を引き起こすことができることを実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の遂行によって,ゲル材料の状態に依存した弾性特性評価の理論的な道筋が明るくなった.形態形成における,変形パターンの複雑化は分岐モードとしては比較的単純な組み合わせに依存しており,逐次的な解析によってトレース可能であることがわかり,全貌解明につながることが世界で初めて明らかとなった.これらの知見を組み合わせれば,今後の成長誘起形態形成の実験や計算の解釈や機構解明が容易になり,工学的な応用に発展する下地となる研究成果が得られた.
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