研究課題/領域番号 |
19H00743
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分19:流体工学、熱工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 岳彦 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (10302225)
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研究分担者 |
杉本 俊之 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (10282237)
中林 孝和 東北大学, 薬学研究科, 教授 (30311195)
小宮 敦樹 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (60371142)
宮原 高志 静岡大学, 工学部, 教授 (70239432)
内田 諭 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (90305417)
上原 聡司 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (70742394)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
47,190千円 (直接経費: 36,300千円、間接経費: 10,890千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2019年度: 33,020千円 (直接経費: 25,400千円、間接経費: 7,620千円)
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キーワード | ストリーマ / 水和電子 / スカベンジャー / 電荷 / 水 / ポテンシャル / レーザー / ラマン散乱分光 / 水中プラズマ / 電荷移動 / 紫外線 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,熱流体の最先端計測を核とする分野横断的な特異な計測・解析手法を用いて,申請者らが提案する極微小スケールにおける超高速電荷移動機構の仮説を証明することで,水中の超高速電荷移動機構の学理を構築し,高電界やプラズマを利用したバイオ・医療,創薬,農業,食品加工,水処理,洗浄などに貢献する新たな水和電子工学分野を創成することを目指す.具体的には,ストリーマ進展前に先駆的に生成された水和電子チャネルを媒体として伝播する電界波動と共に高電荷領域が超高速で移動するという仮説を,熱流体,電気,化学からなる分野横断的アプローチにより実証する.
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研究成果の概要 |
ストリーマ発生・水和電子計測装置の設計作製を行い,水和電子の検出をストリーマ進展方向の画像解析,スカベンジャーによる化学的計測,赤色吸収測定,プローブ光吸収測定,ラマン散乱光計測,細胞応答計測により行う手法を検討ならびに開発した.また,水膜上のストリーマ進展時の電位変化による前駆現象を検証した.これらの結果より,世界で初めてプラズマによる水和電子生成の検証に成功し,ストリーマ進展において水和電子生成が影響を与えている可能性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水中ストリーマにおいて秒速20 km/sを超える速度で水中を電荷が移動する進展機構は,1934年に提案された電子論的破壊理論,気泡的破壊理論に加え近年提案された電歪力による低密度領域形成仮説においても説明できていない.本研究では,雷の発生機構にヒントを得た,前駆的水和電子形成に沿った電界波動の伝搬がストリーマの進展機構であるという仮説を元に,プラズマによる水和電子生成の計測法を開発し,水和電子が水中ストリーマの進展に影響を与えている可能性があることを示した.これらの成果は,水和電子を積極的に利用する新しい工学分野の扉を開くものであり,大きな学術的・社会的意義を有する.
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