研究課題/領域番号 |
19H00889
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分32:物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
竹内 佐年 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (50280582)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,800千円 (直接経費: 36,000千円、間接経費: 10,800千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2019年度: 30,030千円 (直接経費: 23,100千円、間接経費: 6,930千円)
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キーワード | 走査型トンネル顕微鏡 / 単一分子 / プラズモン / ラマン散乱 / 吸着構造 / 分子構造 / 局在表面プラズモン / 発光 / フェムト秒パルス / 非線形分光 |
研究開始時の研究の概要 |
原子スケールの撮像が可能な走査型トンネル顕微鏡技術と100兆分の1秒に迫る極短パルス光技術を融合することにより、高い時空間分解能を併せもつ新たな分光方法論を創出する。これにより、単一分子の非線形・時間分解分光という新たな分野を開拓するとともに、分子の置かれた局所環境と分子特性・振舞いとの相関を解明し、次世代ナノテクノロジーを牽引する分子素子研究の発展に資する知見と方向性を与えることをめざす。
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研究成果の概要 |
走査型トンネル顕微鏡に光を融合した光STM技術により、ナノスケールの起伏をもつ金属探針表面に吸着した有機分子の構造化学研究を展開した。実験上の最大の困難であった光路調整の手順を確立するとともに、その技術を駆使することにより単一吸着分子からのラマン散乱信号の観測に成功した。これにより、吸着分子の並進拡散運動、探針金属原子との電荷移動相互作用と結合形成、分子構造の歪みなど、吸着分子の構造および電子状態の特性とダイナミクスを単一分子レベルで解明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子素子の実現・実用化には個々の分子が機能する精巧な機構と動作機序を分子科学に立脚し、単一分子レベルで解明することが欠かせない。本研究では、極低温・超高真空走査型トンネル顕微鏡のトンネル接合部位に光を照射することで、探針先端近傍に吸着させた有機半導体分子のラマン散乱信号を観測し、その構造情報と吸着ダイナミクスを明らかにした。これにより、分子の置かれた局所環境と分子の特性および振舞いとの相関を理解することができた。
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