研究課題/領域番号 |
19H00938
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
下野 裕之 岩手大学, 農学部, 教授 (70451490)
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研究分担者 |
岩田 洋佳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00355489)
阿部 陽 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 主席研究員 (80503606)
金 天海 岩手大学, 理工学部, 准教授 (30424815)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,760千円 (直接経費: 35,200千円、間接経費: 10,560千円)
2021年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2020年度: 17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2019年度: 17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
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キーワード | 人工知能 / 育種 / 多収 / ゲノム / 多型 / 成長モデル / 水稲 / イネ / GWAS / ゲノミック予測 / ビッグデータ / イネ育種 / 作物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は5つの研究課題で構成される. (1)「表現型」の標準化:全国の公立の試験育成地でイネ品種を育成するための収量や出穂日などの重要な農業形質,「表現型」から品種・系統のパラメーターを抽出する. (2)「遺伝子型」の標準化:「人工知能」で解析が可能な網羅的な多型情報を開発する. (3)「人工知能」での学習:イネ育種の経過を実績ベースで評価できるニューラルネットワークを構築する. (4)既存のゲノミック予測法による評価:作成した「人工知能」の精度の評価を行う. (5)成長シミュレーションによる予測:「表現型」情報を「人工知能」を用いて,「遺伝子型」とリンクさせる中で,新規品種のパラメーターを予測する.
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研究成果の概要 |
「人工知能」の育種への利用により品種育成を補助するシステムを開発を目指した.まず,(1)「表現型」の標準化として,イネ収量の野外ビックデータから,表現型である品種特性を作物モデルを用いて環境に対する回帰係数として抽出するプラットフォームの開発した.続いて,(2)「遺伝子型」の標準化として,163万箇所のSNPデータに基づく365品種/系統の遺伝子型プラットフォームを構築した.また,(3)「人工知能」での学習として,「シングル・エポック・ラーニング法」を提案した.最後に(4)既存のゲノミック予測法およびその作物モデルとの融合による基準精度の評価を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化により気候変動が拡大する中,その変化に適応できる新品種の育成が喫緊の課題である.本研究では,イネをモデル植物として,過去に蓄積された野外ビッグデータを再利用する新たな整理方法を提案するとともに,その表現型情報と遺伝子型情報について人工知能を用いてはじめて解析した試みに位置付けられる.今後は,イネ以外のダイズやコムギなど他の作物への応用とともに,さらに発展的に蓄積されたデータを利用し,情報を再解析することで農業生産上に有用な遺伝子領域の特定や,将来の気象条件に合わせた新品種の開発に寄与することが期待される.
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