研究課題/領域番号 |
19H00973
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
村上 洋太 北海道大学, 理学研究院, 教授 (20260622)
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研究分担者 |
梶谷 卓也 福井大学, その他部局等, 日本学術振興会特別研究員 (20883078)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2021年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2020年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2019年度: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
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キーワード | 転写速度 / 遺伝子発現 / クロマチン / RNAポリメラーゼⅡ / CTDリン酸化 / 転写終結 / 転写一時停止 / ヘテロクロマチン / 分裂酵母 / クロマチン構造 / 転写 / RNAポリメラーゼ / RNAi / RNAプロセシング / RNAポリメラーゼII / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
RNAのプロセシングや輸送といったRNA動態制御やエピゲノム制御などの遺伝子発現制御の初期段階は転写と共役して協調的に制御される考えられるが、その全体像や分子機構の詳細はまだわかっていない。本研究では「RNAの動態やエピゲノムがどのように転写と協調的に制御されているのか」という疑問に答えるために、RNAポリメラーゼⅡ(Pol2)のC末ドメインのSer7(CTD-S7)のリン酸化が転写のブレーキとして転写速度を制御し、それがエピゲノム制御、RNA動態制御に深く関与するという独自の知見にもとづき、CTD-S7リン酸化による転写速度制御を介したゲノムワイドな遺伝子発現の協調的制御機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では先行研究で見出した転写速度制御に重要なRNA polymerase II C末端領域(CTD)のSer7のリン酸化(S7リン酸化)に着目してその作用機構と機能について分裂酵母を用いて解析をおこなった。その結果S7リン酸化が転写のブレーキとして働くこと、そのブレーキ機能の一部は転写初期でのクロマチン構造制御を介した一時停止の亢進によりおこることを明らかにした。また、S7リン酸化による転写終結制御、ヘテロクロマチン形成制御、他のCTDリン酸化とのクロストーク、ストレス応答制御への関与、など多面的な機能を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞・生物が外的・内的環境変化に対応する仕組みの理解は生命理解のために重要であり、医学の進歩にも重要である。本研究では、生命の環境適応に重要な遺伝子発現制御について、特に遺伝子読み取り過程である「転写」の速度制御が最終的な遺伝子の発現に大きな影響を及ぼすことを示し、その分子機構の一部を明らかにしたものである。今まで転写速度という観点からの研究は少なく、この分野に新たな視点を導入した。
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