研究課題/領域番号 |
19H00979
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松本 邦弘 名古屋大学, 理学研究科, 名誉教授 (70116375)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2021年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2020年度: 14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2019年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
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キーワード | 遺伝学 / 再生医学 / シグナル伝達 / 神経科学 / 脳・神経 |
研究開始時の研究の概要 |
神経軸索の再生機構の理解は、損傷した神経の再生医療に繋がることから、社会的要請度の高い研究課題である。しかし、神経軸索再生を促進・抑制するシグナルの実体および制御機構は未解明である。これまでに、線虫C.elegansをモデル動物として、軸索再生を制御するシグナル伝達系として、JNK MAPキナーゼ(MAPK)経路、p38 MAPK経路、サイクリックAMP(cAMP)経路、PKC経路、低酸素経路、Rho→ミオシン経路、などを世界に先駆けて見出した。本研究の概要は、線虫をモデル動物として、これらのシグナル伝達経路の有機的連携によって構成される、神経の軸索再生を制御するシグナル伝達ネットワークの全容解明を行う研究である。
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研究成果の概要 |
切断された神経の再生は、動物種を超えて保存された機構である。線虫を用いたこれまでの解析から、軸索再生を制御するシグナル伝達系として、JNK MAPキナーゼ(MAPK)経路、サイクリックAMP(cAMP)経路、PKC経路、ミオシン経路、などを、世界に先駆けて見出した。本研究では、線虫をモデル動物として、これらのシグナル伝達経路の有機的連携によって構成される、神経の軸索再生を制御するシグナル伝達ネットワークを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経軸索の再生機構の研究は、医学的には事故や疾患による神経切断や欠損の治療法を開発する上で重要であり、社会的にも喫緊の課題である。本研究により、線虫において、神経軸索再生の中心シグナルの一つとして働くJNK MAPK経路の周辺で機能するシグナル系として、Wntシグナル、フェロモン様シグナル、タンパク質分解系を同定した。これらのシグナル系が構成するネットワークによる、神経軸索再生制御機構が解明された。今後、本研究で得られた成果は、神経損傷などの患者に対する治療を開発する上で、基礎生物学的知見として有用であると期待される。
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