研究課題/領域番号 |
19H01030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大野 博司 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50233226)
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研究分担者 |
中西 裕美子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (10614274)
宮内 栄治 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 研究員(移行) (60634706)
下川 周子 国立感染症研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (60708569)
加藤 完 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (20632946)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2021年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2020年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2019年度: 16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
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キーワード | 腸内細菌叢 / 多発性硬化症 / EAE(実験的自己免疫性脳脊髄炎) / 1型糖尿病 / 寄生虫 / トレハロース / ルミノコッカス属菌 / CD8+制御性T細胞 / 自己免疫疾患 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE) / STZ誘導1型糖尿病 / 統合オミクス解析 / 1型糖尿病 / CD8陽性制御性T細胞 / 自己抗原交叉ペプチド / Th17型T細胞 / IgA / 大腸炎 / 腸内細菌 / 統合オミクス手法 |
研究開始時の研究の概要 |
腸内細菌は宿主の生理や病理に多大な影響を及ぼすと考えられる。研究代表者が世界に先駆けて展開してきたゲノム、エピゲノム、トランスクリプトーム、メタボロームなど異なる階層の網羅的解析を組み合わせた「統合オミクス手法」を用いて、腸内細菌による多発性硬化症や1型糖尿病などの自己免疫疾患の発症やその制御の分子機構について研究を進める。その成果は自己免疫疾患の新たな治療法や予防法への応用が期待される。
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研究成果の概要 |
多発性硬化症に関しては、そのマウスモデルであるEAEを用いて、小腸に多く存在する2種の菌、Lactobacillus reuteriならびにErysipelotrichaceae科菌が、自己抗原類似ペプチドの提示ならびに炎症性Th17細胞分化誘導をそれぞれ担うことにより、相乗的にEAEを増悪させることを明らかにした。 1型糖尿病に関しては、マウス腸管寄生虫によるストレプトゾトシン誘導糖尿病モデルの発症抑制、ならびにヒト1型糖尿病患者の試験から、トレハロースがRuminococcus属菌の増加を介してCD8+制御性T細胞を増加させることが膵ラ氏島の自己免疫性破壊を抑制することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多発性硬化症(EAE)に関する研究は、一般誌であるNatureに論文発表した(Nature 2020; doi: 10.1038/s41586-020-2634-9)。また1型糖尿病においても、マウスモデルおよびヒト患者から得られた研究成果は論文発表しており(Nat Commun 2020; doi: 10.1038/s41467-020-15857-x)、ともにプレス発表し、上毛新聞矢朝日新聞(Web版)にも取り上げられるなど、社会的インパクトも大きいと自覚している。 特に1型糖尿病に関しては、トレハロースやルミノコッカス属菌による1型糖尿病の予防・治療への応用も期待される。
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