研究課題/領域番号 |
19H01068
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40272603)
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研究分担者 |
林 智広 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (30401574)
本間 雅 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60401072)
秋吉 一成 京都大学, 工学研究科, 教授 (90201285)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2022年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2021年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2020年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2019年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 骨形成促進薬 / RANKL逆シグナル / RANKL結合ペプチド / LassoGraft Technology / RaPID法 / プロテオリポソーム技術 / 原子間力顕微鏡 / 骨芽細胞 / プロテオリポソーム / ペプチド創薬 / AFM / 抗体改編技術 / RANK搭載膜小胞 / 膜小胞 / 骨形成促進剤開発 / 人工エクソソーム / 骨形成活性 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科医療では局所に骨誘導できる薬剤の開発が求められている。我々は骨形成促進作用を持つ分子量が1000~2000ほどのペプチドにより、観血処置をせずに注射で骨を誘導する方法を見出したが、BMP-2という骨形成促進タンパクの助けを借りていた。BMP-2は作用部位の腫脹など様々な問題が指摘されており、日本ではまだ承認されていない。本研究では、BMP-2に代わるRANKLという分子に結合する新規骨形成促進剤を生み出すための基礎的研究基盤を構築し、研究成果が広く歯科医療に還元できる研究を推進する。
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研究成果の概要 |
破骨細胞が骨吸収を始めると分泌が増加するRANKを発現した小胞により、骨芽細胞膜上の膜型RANKLを介してRunx2が活性化され、骨芽細胞分化が亢進するシグナルが解明された(Nature 2018)。特許関連情報のため、詳細の記述はできないが、研究協力者の菅裕明教授の協力を得て、種々の局所の骨を造成する薬剤候補が創薬された。in vivoモデルを用いて創薬候補のスクリーニングを行い、良い結果を得ている。 一方、プロテオリポソーム法を用いてRANKリポソームを作製したが、骨形成促進作用は発揮されず、その理由を原子間力顕微鏡(AFM)によるRANKリポソームの形態計測や接着性の検討により探索した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨芽細胞上の膜型RANKLが骨形成促進薬の新たな標的になると2018年のNature誌に掲載されたが、本基盤研究はその提唱された仮説を実証したことになる。代表的な局所の骨形成促進薬としてbone morphogenetic protein(BMP)-2があげられるが、本研究の成果により、BMP-2とは別の経路で局所の骨形成を促進させる薬剤が生まれたことになる。 歯科領域でも整形外科領域でも局所の骨造成は日々の臨床において行われており、本基盤研究の研究成果による新規薬剤の創生は、患者の治療と転帰を改善する可能性を秘めており、社会的意義が大きい。
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