研究課題/領域番号 |
19H01073
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西 大輔 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (40450605)
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研究分担者 |
渡辺 和広 北里大学, 医学部, 講師 (60822682)
今村 幸太郎 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任准教授 (80722793)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
36,400千円 (直接経費: 28,000千円、間接経費: 8,400千円)
2022年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2019年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | インターネット認知行動療法 / 妊娠うつ病 / 産後うつ病 / 予防 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中のうつ病は頻度が高く、本人の心身および児の成長発達に与える悪影響も大きく、さらに産後うつ病の予測因子でもあることから、予防の必要性が高い。 対面式の予防介入はコストの観点から社会実装するには限界が大きいため、一次予防法としてインターネット認知行動療法(iCBT)が最も有望視されているが、妊婦を対象としたiCBTによって妊娠うつ病および産後うつ病の発症予防効果を示したランダム化比較試験(RCT)は世界的にもない。 そこで、本研究では妊娠中期の妊婦を対象とした大規模なRCTを行い、妊娠後期のうつ病および産後のうつ病発症に対するiCBTの予防効果を明らかにする。
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研究成果の概要 |
妊婦向けに開発したスマートフォンを用いたインターネット認知行動療法(iCBT)プログラム(5~10分×6回)の周産期うつ病に対する予防効果を検討した。妊娠16~20週の妊婦5,017人をiCBT群(n=2,509)または一般情報提供群(n=2,508)にランダムに割り付け、妊娠32週と産後3ヶ月の時点でうつ病の新規発症を確認した。研究の結果、妊婦全体に対する予防効果は認められなかったが、介入前に軽度のうつ症状を持っていた妊婦に関しては周産期うつ病予防効果がある可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発されたインターネット認知行動療法のプログラムは、すべての妊婦に対するうつ病予防効果は示せなかったものの、妊娠16-20週時点で軽度のうつ症状を持つ妊婦に関しては妊娠末期および産後のうつ病予防に有効な可能性が考えられた。目立った副作用もないことから、このプログラムは協力企業によって2022年に無料サービスとして実装され実社会で妊婦が使用可能となっており、本研究には一定の社会的意義があったと考えられる。
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