研究課題/領域番号 |
19H01160
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
李 玉友 東北大学, 工学研究科, 教授 (30201106)
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研究分担者 |
北條 俊昌 東北工業大学, 工学部, 准教授 (10708598)
安井 英斉 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70515329)
増田 周平 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70552157)
矢口 淳一 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 嘱託教授 (80342450)
久保田 健吾 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (80455807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2021年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2020年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2019年度: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
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キーワード | 排水処理システム / 嫌気性膜分離法 / メタン発酵 / バイオガス / アナモックス法 / 窒素除去 / 脱炭素 / 省エネルギー / 下水処理システム / MBR / 嫌気性MBR / アナッモクス / アナッモクス法 / アナモックス / バイオエネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は嫌気性膜分離法と担体添加型一槽式アナモックス(ANAMMOX)法を融合して工夫することで、水質確保とエネルギー回収の両立を実現できる省エネルギー・低炭素型で下水処理システムの確立を目指す。嫌気性古細菌群を分離膜によって高濃度に保持することで、下水からの直接的なエネルギー回収、余剰汚泥の削減などの利点を持ちながら、良好な水質も確保できる。前段の嫌気性膜分離法によりバイオガスを下水から直接得ることが可能であり、従来の汚泥消化法で得られる電力の約1.5倍のバイオガスを取り出すことが可能である。また後段の機能性単体を用いた一槽式アナモックスにより窒素除去も可能な高度処理の機能を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究は、水質確保とエネルギー回収の両立を実現できる省エネルギー・低炭素型で下水処理システムを開発するために、嫌気性膜分離法(AnMBR)と担体添加型一槽式アナモックス(Anammox)法を融合した新しいシステムを構築し、実排水を用いた小規模連続試験とパイロット試験を通してその性能を評価した。前段のAnMBRユニットについてHRTと温度を変化させて実験した結果、異なる条件における処理水質、バイオガス生成量、余剰汚泥発生量を把握した。また後段の一槽式Anammoxは、滞留時間2時間で処理水のBODを10mg/L以下に、窒素(T-N)も10mg/L以下にすることができ目標を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、これまでの室内実験で得られた基礎的成果を生かして、社会実装に向け てAnMBRと一槽式ANAMMOX技術を融合した下水処理システムの実証と最適化を図ることである。開発したシステムは、既存の下水処理技術に代わり、省エネルギー効果をもたらし、低炭素社会の実現に大きく貢献するポテンシャルがある。AnMBR-Anammoxシステムの長期安定運転データを基礎として10000 m3/日処理規模のケース試算によって評価を行った結果、AnMBR-Anammoxシステムのエネルギー需要量は0.136 kWh/m3、CO2排出量は0.098 kg/m3であり、優れた低炭素効果を示した。
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