研究課題/領域番号 |
19H01210
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
八木 君人 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (50453999)
|
研究分担者 |
伊藤 愉 明治大学, 文学部, 専任講師 (00816556)
梅津 紀雄 工学院大学, 工学部, 講師 (20323462)
安達 大輔 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 准教授 (70751121)
大石 雅彦 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10160417)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | ロシア・アヴァンギャルド / 音響文化 / 複製技術 / 20世紀ロシア文化 / サウンド・スケープ / 電子音楽 / 録音技術 / 電子楽器 / 音響メディア / 声 / 文化現象としての音 / 音の複製技術 / 音響 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、20世紀前半のロシア・ソ連文化、とりわけロシア・アヴァンギャルドという芸術運動における、文化現象としてあらわれる「音」を横断的に検証し、それを可能とした感覚・知覚の時代的布置を明らかにすることを目的とします。そのことを通して、たとえば、音の複製技術の登場、電子音楽等の音楽装置の発明、環境音への自覚化など、技術革新や音の概念の拡張が、同時代の社会及び諸芸術や文化に与えた影響を詳らかにします。 また、積極的に、ここで得られた研究成果のアウトリーチにつとめ、当時の音響実験装置や電子楽器等の実物展覧会やそれにあわせたシンポジウムの開催なども予定しています。
|
研究成果の概要 |
19世紀の最後の四半世紀から20世紀の最初の四半世紀にかけて、たとえば、グラモフォンやフォノグラフといった音の複製技術、電話やラジオの発明や社会への浸透、電子音楽等の新しい音楽装置の登場、都市の工業化による機械音・人工音の増大による環境音やノイズへの自覚等、人々を取り巻く音環境というのがそれ以前の時代に比べて大きく変化した。20世紀前半のロシア・ソ連において、そうした「音」に対する新しい観念・イメージが文化、とりわけ芸術や人文学の分野のなかでいかに受容され、それらが新たにどのような文化的文脈を形成していったかを考証し、その多面性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いわゆる「ロシア・アヴァンギャルド」を「サウンド」の側面から捉え直そうとする研究は、日本国内はもちろん、外国においてもまだ少ない。そうした点で本研究課題の諸々の成果は、その問題提起のみとってみても十分な学術的意義はある。ただ、新型コロナウィルス感染拡大とロシア・ウクライナ戦争の影響により、さまざまな研究や計画が頓挫してしまい、本来出せたはずの成果が出せなかったのも遺憾な事実ではある。もともと本研究課題の目的としていた当時の音響実験装置や電子楽器等の実物展覧会と、それにあわせた一般向けのシンポジウムの開催が、そうした社会情勢により不可能になってしまったことは痛恨の極みであった。
|