研究課題/領域番号 |
19H01222
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
林 曉 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (60279859)
|
研究分担者 |
長柄 毅一 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (60443420)
大氏 正嗣 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (70709716)
三船 温尚 富山大学, 芸術文化学部, 客員教授 (20181969)
新谷 仁美 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 特命助教 (90900978)
高島 圭史 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (30555256)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
|
キーワード | 文化財修復 / デジタル技術 / 3Dスキャニング / CAD / 民俗文化財 / 文化財保存修復 / 3Dデジタル技術 / CAD/CAM / 伝統技術 / CAD/CAM / 3Dプリント / 修復 / 3Dデジタルデータ / 3Dscan / 3D計測 / 曳山 |
研究開始時の研究の概要 |
全国33か所の祭り屋台が一昨年ユネスコの世界民族文化遺産に登録され注目を集めているが、こうした有形・無形の民俗文化財は毎年の祭りの中で実際に使用されるので、劣化や破損が生じやすく、定期的な保存修復が必要である。そうした民俗文化財の保存修復に現代の三次元デジタル技術を用い、より正確なデータを残し、できるだけ適切なな修理を施すことで、過去の遺産を損なうことなく次世代に引き継ぐことが本研究の目的である。今まで写真などの2次元データに頼っていた修復の記録やプロセスを、3次元のデータを用いることで、より的確な修理箇所の洗い出しや精度の高い実際の修理に役立てることができると考えている。
|
研究成果の概要 |
近年一般的になりつつある3Dデジタル技術を祭り屋台等の民俗文化財修復における記録、修理設計、復元修復における製作などに応用し、アナログデータに頼っていた修理対象の立体データを、3Dスキャナーで計測したものをCADデータに置き換えて、さらに三次元データからNC切削によって修復に必要な部材を削り出すなどの一連のシステムを研究開発し、実際の文化財の保存修復に応用することができた。 また、重要文化財に指定された国立工芸館所蔵の十二の鷹(鈴木長吉作)の3Dスキャニングを行い、そのデータを適宜加工して、同館の展示に合わせてスケッチファブ(3Dデータを携帯端末で閲覧できるアプリ)に配信し展示協力を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
立体的な文化財の保存に関しては、これまでアナログな手法で計測したり2次元的なデータ(図面や写真等)による記録が主な手法であったが、3Dスキャニングの精度が高くなり、それらのデータの加工や閲覧ができるようになった現在、文化財の保存修復において大変に強力な手法になることが、一連の研究の過程で証明された。 今回の研究において、対象となった文化財の形は多様であり、実際の現場で応用して得られた結果もさまざまであるが、入力データの処理やアウトプットの方法など一連の技術を含むシステムを作り出せたことで、今後の文化財の保存修復に対して一つの大きな道筋を見出すことができた。
|