研究課題/領域番号 |
19H01287
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
千葉 克裕 文教大学, 国際学部, 教授 (50352547)
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研究分担者 |
横山 悟 埼玉大学, 教育機構, 教授 (20451627)
宮崎 敦子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任研究員 (30771521)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | fNIRS / 多読学習 / 脳血流 / リスニング / 第二言語習得 / NIRS / 第二言語処理 / 読解速度(WPM) / 脳血流量 |
研究開始時の研究の概要 |
英語学習において大きな効果を示し、長く取り入れられている多読学習(簡単な英語の本を楽しみながら大量に読む)の効果を客観テストのスコアや1分当たりの読解速度(Word per Minute)、内容把握の正答率などの行動データに加えて、最新式の多チャンネルNIRS(近赤外線分光法測定装置:赤血球の量を量ることで脳活動の変化を測定する装置)を用いて測定することで、英語多読学習の効果を脳科学的に検証する。
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研究実績の概要 |
予備実験の実施に向けてリスニング活動中の脳活動を多チャンネルNIRSにより測定するため、安静時と課題遂行時の脳活動を測定するブロックデザインを採用した刺激提示プログラムを作成した。コロナウィルス感染拡大により予備実験を延期せざるを得なかったが、年度内に予備実験及び本実験の一部を実施することが出来た。 また、多読学習の効果を多角的に検証するために「語彙習得の定着状況」を多読群と非多読群で比較する実験を加えることとなり、先行研究の検証を踏まえて「受容語彙」、「発表語彙」それぞれの習得状況を測定する方法を検討し、NIRS実験と平行して行うことが出来たことは大きな前進であった。 多読効果の検証は、数多くの研究がなされているが、脳活動(血流量)の変化から検証しているものはなく、本研究の実験が進んだことは1つの成果であり、また本来の研究課題をより精緻に検証するために語彙習得、特に口頭で言えたり書くことができる「発表語彙」の定着度を測定する実験を追加できたことは、今後の結果検証に有効な視点を与えるものと考える。 今年度の被験者は多読語数が40万語から100万語を超える学習者であり、貴重な被験者を複数得ることができたことは成果の1つであるが、被験者数が少なく、今後の課題として50万語程度以上の被験者を20名程度確保し、データを積み上げることと、十分な数の比較対象の非多読被験者のデータ収集が次年度の課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大のため、当初計画した実験計画が大幅に遅れたため。 実験はウェアラブル脳血流測定装置(NIRS) を使用するものであり、被験者の頭部および額に測定装置のプローブが72個接触する。 実験に際しては、実験室内の換気や計測装置の消毒など十分な感染対策をとることを説明したが、多読語数が多い被験者が感染回避のために辞退するケースが相次ぎ、実験の延期を余儀なくされたため。
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今後の研究の推進方策 |
一定語数(50万語程度以上)の多読学習者の数は非常に限られているため、複数の大学へ被験者の協力を依頼する。十分な数の被験者数(30名程度)を確保し、実験を進める。非多読群の被験者も同程度の数を募集する。 8月までを目処に実験データの収集を終え、その後データ整理、データ解析、論文化や学会発表を行う。
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