研究課題/領域番号 |
19H01302
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 公益財団法人東洋文庫 |
研究代表者 |
三谷 博 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (50114666)
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研究分担者 |
深町 英夫 中央大学, 国際経営学部, 教授 (00286949)
後藤 はる美 東洋大学, 文学部, 准教授 (00540379)
鰐淵 秀一 明治大学, 文学部, 専任講師 (30803829)
酒井 啓子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (40401442)
塩出 浩之 京都大学, 文学研究科, 准教授 (50444906)
池田 嘉郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80449420)
平 正人 文教大学, 教育学部, 教授 (90594002)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 革命 / 公論 / 言論 / 暴力 / 犠牲 / メディア / 比較 / 歴史 / 死者 / グローバル・ヒストリー / グローバル比較 / 民主化 / 内乱 / 戦争 / グローバルな比較 / 比較史 / 明治維新 / アジア / 欧米 / 数量化 / 軍隊 / 自由 / 専制 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究は近代に起きた6つの革命を公論と暴力の関係に着目しつつ比較する。取り上げるのはイギリス・フランス・日本・中国・ロシア・中東の革命で、日本と外国の専門家が互いに緊密な議論を行い、最後は英文論文集を刊行する。革命では公論と暴力が同時に誕生するが、暴力が蔓延する条件を探るのが第1の問題である。また、革命の終わりには暴力が排除されるが、その後、公論が維持されて自由な体制が生まれるのか、公論まで排除されて専制体制が生ずるのか、その分岐要因の解明が第2の課題である。さらに、諸革命がどんな連鎖関係に立っていたのか、アジアなど後発革命の側から先行革命の利用の様子を明らかにする。
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研究成果の概要 |
この研究は世界で初めてのグローバルな革命比較である。従来の比較研究は主に大西洋を挟む地域を対象とし、その解釈はフランスとロシアをモデルとしてきた。我々は、比較対象に日本やイランを加え、日本の経験から、大きな流血を伴わない革命の条件を探り出した。その条件とは交渉による決定やイデオロギー対立の回避という政治文化である。他方、西洋には日本にはなかった重要な要素があった。議会、討論とメディア、そして代替秩序の構想などである。革命では一般に言論と暴力が相乗的に昂進する。その分離をどう行うかが重要であるが、それには長年月、ときに80年近くもかかることが分った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会改革に暴力は必須だろうか。ボリシェヴィキ革命の成功以来、これを肯定する考えが世界に拡まった。しかし、明治維新は世襲身分制の廃止を僅かな犠牲(3.1万人)で成し遂げた。この史実は犠牲の少ない社会変革の可能性を示唆する。従来の革命比較はロシア革命、さらにフランス革命をモデルにしてきたため、暴力への態度は曖昧だった。この研究は、明治維新から出発して、他の革命で暴力がどう拡大し、どう終熄したかを分析し、今後の人類に暴力発動の過去を反省し、暴力なき社会改革を考える手掛りを供しようとする。
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