研究課題/領域番号 |
19H01365
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03060:文化財科学関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 |
研究代表者 |
早川 典子 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, 室長 (20311160)
|
研究分担者 |
高柳 正夫 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (50192448)
安永 拓世 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化財情報資料部, 室長 (10753642)
菊池 理予 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 無形文化遺産部, 主任研究員 (40439162)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
|
キーワード | 絹 / セルロース / 非破壊分析 / 繊維形状 / 絵画 / 自然布 / 多変量解析 / 赤外分光分析 / 同定 / デジタルマイクロスコープ / 編年 / 染織 / 絵画修復 / 紫外線劣化 / FT-IR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、絵画の基底材を科学的に調査し、その情報を美術史的に、あるいは保存修復上で活用することを目的とする。 1)絹繊維に関する調査研究 絹の繊維断面形状の測定を非破壊で行い系統的にデータベース化することで、時代的変遷や産地の同定を可能とし、さらに、修復材料の基礎資料することを目的とする。 2)自然布の非破壊同定方法の開発 自然布については、目視と顕微鏡による形状観察のみで植物種が判断されてきた。近年は赤外分光分析による非破壊分析が可能になったが、セルロースとは判定されるがその植物種の識別は不可能とされてきた。本研究では、多変量解析の手法を用いることで植物繊維の非破壊同定を可能とすることを目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究は、絵画の基底材を科学的に調査し、その情報を美術史的に、あるいは保存修復上で活用することを目的とする。 1)絹繊維に関する調査研究:絹の繊維断面形状の測定を非破壊で行い系統的にデータベース化することで、時代的変遷や産地の同定を可能とし、さらに修復材料の基礎資料することを目的とした。 2)自然布の非破壊同定方法の開発:自然布については、目視と顕微鏡による形状観察のみで植物種が判断されてきた。近年は赤外分光分析による非破壊分析が可能になったが、セルロースとは判定されるがその植物種の識別は不可能とされてきた。本研究では、多変量解析の手法を用いることで植物繊維の非破壊同定を可能とすることを目指した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では日本及び東洋の絵画で使用されてきた基底材に着目し、特に絹および自然布と言われる植物の靭皮繊維を使用した繊維を調査した。基底材は作品の作られた時代や背景などにも資する情報を有している。産地や製作年代により、絹の断面形状や織組織が異なることから、製作年代の明確な作品でデジタルマイクロスコープを用いて調査を行い、データベースを作製した。その際に、その精度についても確認した。また、自然布に関しては赤外分光分析のスペクトルと多変量解析した判別フローを作成することで、非破壊での植物種同定が可能であることが明らかとなり、実際の作品の同定も行なった。併せて微量試料による同定方法も適用評価した。
|