研究課題/領域番号 |
19H01368
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
八木 浩司 山形大学, 地域教育文化学部, 名誉教授 (40292403)
|
研究分担者 |
下岡 順直 立正大学, 地球環境科学部, 准教授 (10418783)
鄒 青穎 弘前大学, 農学生命科学部, 講師 (40750055)
佐藤 浩 日本大学, 文理学部, 教授 (60360468)
熊原 康博 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60379857)
若井 明彦 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (90292622)
松四 雄騎 京都大学, 防災研究所, 准教授 (90596438)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | 地すべり / 地すべりダム / 突然決壊 / 土石流 / 長距離移動 / 高ヒマラヤ / カタストロフィック / 地形変化 / 土砂災害 / 地すべり地形分布図 / 地形面区分 / 地形面縦断投影図 / 土石流流下シミュレーション / 地すべり地形発達 / OSL等年代測定 / InSAR画像解析 / 土石流シュミレーション / 活断層 / 干渉SAR斜面変位観測 / 山体崩壊物質による埋積 / 河床位置変化 / 高起伏衝突変動帯 / カタストロフィックな地形変化 / 土石流堆積物 / 高位地形面の年代測定 / 地すべり地形・山体崩壊分布 / 干渉SARによる斜面変位 / 土石流の長距離流下 / 最終氷期 / ヒマラヤ / 突発的地形変化 / 地形面編年 / 斜面変動 / 気候変化 / カトストロフィックな地形変化 / 高位地形面 / 年代測定 / 亜熱帯衝突変動帯 / 各種年代測定 / 重力性変形 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,ヒマラヤ山麓部での突発的地形変化を広域的に同じ時間軸上で議論することで,それら大規模土砂流出イベントが気候変化に対応したものであるか,大規模な古地震と関連した現象であるかを明らかにしようとするものである.さらに大規模な土石流の長距離流下に必要な土質・水理条件そして地震動を考慮した場合についてのシミュレーションも併せて行うことで,温暖化等の影響下にあって,近未来の発生が懸念される大規模な複合的要因・誘因による流域土砂災害の被災範囲予測の高度化をめざすものである.
|
研究成果の概要 |
高ヒマラヤを横切るネパール中部のマルシャンディ川などでは,低ヒマラヤ側で河谷を百数十㍍の厚さで埋積する高位地形面が発達するとともに高ヒマラヤ側からもたらされた変麻岩礫を含む土石流堆積物を挟んでいる.高位地形面の離水年代は,2万~4万年年前であることが明らかとなった.さらに土石流堆積物は高ヒマラヤの山麓線から40km下流でも認められることから,高ヒマラヤを構成する基盤岩類が氷蝕を受けた後,土石流として長距離移動してきたものと考えられた.下位の4千年前頃発生した段丘も,土石流段丘で変麻岩礫を含むことから,高ヒマラヤ由来で山体崩壊に伴う河道閉塞やその後の突然決壊によって長距離移動してきた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はヒマラヤなどの高起伏地域ので気候変化や地震活動を誘因とするカタストロフィックな地形変化を数万年から数千年の時間オーダーで捉えたものである.そして,山体崩壊が河道閉塞と決壊を繰り返しながら,土石流に変化して数10kmを流下してきたことを明らかにした.その類似現象が小規模でながらば現代でも発生していることから,幾つかの条件が揃えば現在でも決して発生し得ないものではないことを明らかに出来たと考える.この知見は,災害回避に繋がる村落開発や都市開発に活用されることが望まれる.
|