研究課題/領域番号 |
19H01598
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
辰巳 寛 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (70514058)
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研究分担者 |
山本 正彦 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (40378039)
長尾 確 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (70343209)
木村 航 京都先端科学大学, 健康医療学部, 准教授 (70782035)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 失語症 / 言語支援アプリケーション / 機械学習 / 機能的MRI / 発語障害 / リハビリテーション / アプリケーション / 脳機能画像評価 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
重篤な発語困難を呈する居宅療養者の在宅医療においては,緊密な多職種間の機能的連携が保たれた包括的ケア(リハビリテーション含む)が重要である.その実現のためには,技術革新が著しい情報通信技術(ICT)の活用が鍵となる. 本研究は,人工知能の機械学習を組み込んだコミュニケーション支援アプリケーション(intelligent speech assistive tool:iSAT)の臨床サービスを開始するために,iSATの自動診断能力の精度を向上させ,ホームワーク機能を実装したiSATによる臨床研究を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,言語支援アプリケーション(i-SAT)と人工知能による失語症診断用機械学習プログラムを開発し,機能的MRIを用いてi-SATの臨床的有用性を検証した. 言語支援アプリケーションは,iPad Pro上で起動し,臨床現場で活用できる十分な質と量のコンテンツを装填させた.失語症診断用機械学習プログラムは,失語症者の発話分析に対して言語聴覚士らによる聴覚的印象評価と発話時の顔特徴等の画像データを用いた機械学習モデルを構築した.機能的脳画像研究より,i-SATは言語・注意神経ネットワークの機能的結合を強化し,脳機能全体を賦活化させ発話機能と認知機能全般の行動変容に寄与する可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦の高齢化社会と医療高度化に伴い脳卒中後の言語障害者は増加する一方,生活維持期においては十分な量と質が保証された言語治療の機会は限定的である. 本研究により,慢性期失語症者においても,ICTを活用した短期集中的な言語治療は言語機能の改善に大きく寄与することを確認した.また,今回開発した言語支援アプリケーションにより,コミュニケーション障碍者に対する在宅医療のリハ環境は劇的に進展することが予想され,高い水準の安心と安全が保証された良質なケア環境の構築により,コミュニケーション障碍者のQOL向上や家族介護者の介護負担感の軽減,精神的健康の維持につながることが期待される.
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