研究課題/領域番号 |
19H01671
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
高橋 登 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00188038)
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研究分担者 |
中村 知靖 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (30251614)
脇中 起余子 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (30757547)
井坂 行男 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40314439)
柴山 真琴 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (40350566)
武居 渡 金沢大学, 学校教育系, 教授 (70322112)
ビアルケ 千咲 東京経済大学, 全学共通教育センター, 特任講師 (70407188)
森 兼隆 大阪教育大学, 教育学部, 助教 (70837202)
池上 摩希子 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (80409721)
古川 敦子 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (80731801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | リテラシー発達 / 音韻意識 / 語彙 / 文法 / ATLAN / リテラシー / 書き言葉 / 聴覚障がい児 / 文法能力 / 日本語リテラシー / 外国にルーツのある児童生徒 / 聴覚障がい児童生徒 / 海外日本語補習学校児童生徒 / 日本語のリテラシーの獲得 / 作文の分析 / 海外補習学校在籍児童 / 国際児 / 外国にルーツの児童生徒 / 作文 / 海外日本語補習校児童 / 外国にルーツのある児童 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究プロジェクトでは,①日本国内で日本語指導が必要な外国にルーツをもつ子ども,②在外の日本語補習校在籍児,③聴覚障がい児という3つの特徴的な言語的背景を持ったグループの子ども達を対象として,主に「読み能力」を査定するために申請者が開発してきたATLAN(高橋・中村, 2009)と,「書く能力」を査定するために開発した総合的・多層的作文評定システムを組み合わせて実施し,多面的にプロフィールを描くことにより,日本語のリテラシー獲得を目指す多様な子ども達の支援を視野に入れた,日本語リテラシーの構造と発達過程の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
研究1では,幼稚園年中児~小学校1年生計163名を対象として横断的に,研究2では年中児25名を対象として縦断的に,音韻意識と平仮名の読み,および語彙・文法の能力との関係を分析した。その結果,これまでの研究同様,音韻意識は平仮名の読みを説明する要因であることが確認されたが,それだけでなく,語彙や文法のような他の言語能力との間にも関連があることが示唆された。さらに,縦断研究の結果から,音韻意識が後の語彙や文法発達を促進することが示唆され,音韻意識を身につけることによって高まったメタ言語能力がそれを可能にしていると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ATLAN音韻意識検査を用い,平仮名の読み,語彙・文法との関係について検討した。その結果,平仮名の読みは音韻意識と関連があるものの,その他の言語能力との関連は薄いこと,その一方で,音韻意識は語彙・文法とも関連があることが示唆された。縦断研究の結果から,音韻意識は後の語彙に影響する一方でその逆の関係は見られないこと,音韻意識と文法は互いに後の他方の成績に影響することが明らかになった。音韻意識は平仮名の読みの前提となるばかりでなく,幼児期のその他の言語能力を支えるものともなっていることを明らかにした本研究の結果は,日本語における音韻意識を子どもの言語発達全体の中に適切に位置づける端緒となるだろう。
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