研究課題/領域番号 |
19H01763
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
中田 光紀 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (80333384)
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研究分担者 |
井澤 修平 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 産業保健研究グループ, 上席研究員 (00409757)
永田 智久 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (40525466)
内田 由紀子 京都大学, 人と社会の未来研究院, 教授 (60411831)
島津 明人 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (80318724)
阿久津 聡 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (90313436)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 幸福感 / ポジティブ・サイコロジー / 産業保健心理学 / 遺伝子発現 / 精神神経内分泌免疫学 / 炎症マーカー / 労働者 / 健康診断 / 免疫系 |
研究開始時の研究の概要 |
人の幸福感の生物学的基盤に関する研究はまだ端緒についたばかりである。我々はこれまでに、仕事への満足感、働き甲斐、良好な人間関係等の肯定的要因が炎症マーカーの抑制や細胞性免疫を増強することを報告した。また、この過程で職業要因と生活要因の相乗効果や、幸福感が免疫機能や遺伝子発現に好ましい影響を及ぼすことを突き止めた。本研究はこれまでの研究をさらに発展させ、400名規模の職域集団において、職業・生活上の幸福感・肯定要因がサイトカイン産生、遺伝子発現、爪コルチゾールにどの様に影響するか、逆にこれらの遺伝子発現やサイトカインが健康や幸福感の向上にどのように寄与するのかをコホート研究から明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、職業生活や日常生活の質と関連する幸福感や自己肯定感、仕事外の生活状況に関する詳細な調査を、企業の健診と併行して行い、併せてサイトカイン産生、遺伝子発現量ならびに爪コルチゾール量との関連を400名規模の職域集団で検討することである。具体的には、家庭生活や結婚生活への満足度、趣味や文化活動、休息や余暇の過ごし方、生き甲斐、地域貢献ならびに全般的な幸福感や健康感、職業要因では働き甲斐、やりがい、充実感等を調査し、併せてマルチサイトカイン、Conserved Transcriptional Response to Adversity (CTRA)遺伝子群による総合的な遺伝子発現量と爪コルチゾール量および健診項目(血圧、血糖値等)のデータを連結させ、縦断的なデータを蓄積する。統計解析は従来の仮説検証型のアプローチのみでなく、人工知能による仮説探索型の解析も可能な限り試みる。 本研究においては日勤労働者を対象に、健康診断時に睡眠に関する詳細な調査を実施し、併せて健康診断データとリンクさせ、さらに残血清を用いて炎症マーカー(CRPやサイトカイン)の測定を実施した。多様な炎症マーカーの測定と同時に一般健康診断項目も測定し、幸福感、仕事のストレス、生活習慣(喫煙、食生活、睡眠、運動、飲酒等)も詳細に調査を行う。 もう一つの大規模職域疫学研究は、これまで収集した既存データの解析を進めることである。約7万人の日勤労働者のデータを解析し、食行動とワーク・エンゲージメント、社会的ジェットラグとワーク・エンゲージメントの関連を検討した。これらについては各種の国際学会、国内学会で発表済であり、原著論文完成に向けて準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究3年目では、企業の健診事業と合同で働く人々における自己肯定感・幸福感ならびに過重労働・職業性ストレスを複数のバイオマーカー(サイトカイン産生量、CTRA遺伝子群の発現量)を継続的に評価した。当初、5月の健康診断に併せて実施を予定していたが、コロナ禍により8月末に実施した。計画よりも参加人数も少なかったが、400名弱の調査を終えた。血液データについては、CTRAの測定は行わなかった。サイトカインの測定は終え、現在データの整理を行っているところである。 また、並行してインターネット調査を実施し、1回目のデータを2021年11月に調査を実施し、2022年3月に2回目の調査、2023年7月頃に3回目の追跡調査の実施を予定している。 解析結果の一部を、米国心理学会、日本行動医学会などで発表した。今後、国際学会等で発表を行うと同時に、成果を国際学術雑誌に投稿予定である。
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今後の研究の推進方策 |
過去4年間、職域における調査はコロナ禍の影響もあり、実施が極めて困難であったが、協力企業とも調整を繰り返しながら継続実施を検討した。2020年の8月実施を最後に継続は困難との判断になった。その対策として、同時並行で計画していたインターネット調査を2021年11月に実施した。この調査では中小企業に勤務する労働者2000名を対象として調査を実施し、2022年3月に2回目の調査、2023年7月頃に3回目の調査を実施予定である。インターネット調査の結果と企業調査の結果を比較することも視野に入れ、検討する予定である。
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