研究課題/領域番号 |
19H01804
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
縫田 光司 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (20435762)
|
研究分担者 |
山下 剛 京都大学, 数理解析研究所, 講師 (70444453)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
|
キーワード | 完全準同型暗号 / 組合せ論的群論 / 宇宙際Teichmuller理論 / 暗号理論 / 高機能暗号 / 宇宙際Teichmüller理論 / 暗号数理 / 秘密計算 |
研究開始時の研究の概要 |
現代の暗号分野では、数値を秘匿しつつ任意の演算を可能とする「完全準同型暗号」の研究が進み、プライバシー保護やビッグデータ解析など応用面での期待も高まっている。本研究代表者は、同技術の効率的な構成を可能とする新原理を既に提案しているものの、その実現に必要な諸条件を満たす代数構造の具体的構成にまだ成功していない。本研究ではこの問題に対して、群論、代数学、組合せ論など数学の観点および暗号理論的な安全性解析という両面から解決に取り組む。
|
研究成果の概要 |
完全準同型暗号とは、データを暗号化したままであらゆる演算を行うことのできる特殊な暗号化技術である。従来の完全準同型暗号のすべてに共通する複雑で非効率的な「ブートストラップ」と呼ばれる操作について、それを排した新しい完全準同型暗号の構成の枠組みを研究代表者が考案していたが、その構成に用いられる適切な性質を備えた数学的対象を具体的に特定できていなかった。本研究では、上記の具体的構成に必要となる適切な数学的対象の特定に向けて、前述の新たな構成の枠組みをより深く分析するとともに、関連する数学理論の整備を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
完全準同型暗号とは、データを暗号化したままであらゆる演算を行うことのできる特殊な暗号化技術であり、企業秘密情報や個人のプライバシー情報を適切に秘匿したままでデータ利活用を行うプライバシー保護データ解析技術の主要な構成要素技術として期待されている。本研究は、この完全準同型暗号の既存の構成法に共通する複雑な操作を除去して効率性を大きく高めることを目標としており、プライバシー保護データ解析技術の効率化への貢献が期待されるとともに、本研究の過程で整備した種々の数学理論それ自体も学術的に意義深いものと考える。
|