研究課題/領域番号 |
19H01810
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
清水 明 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10242033)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 相転移 / 相共存 / 統計力学 / 統計集団 / 一次相転移 / アンサンブル / 熱力学 / エントロピー / 量子統計力学 |
研究開始時の研究の概要 |
統計力学の従来のアンサンブルを拡張することにより、一次相転移も含むあらゆる相転移に適用可能で、かつ良い解析性を持つような、新しい理論的枠組みを作ることにより、多体相互作用系の様々な問題を解析する新しい手法を作る。具体的には、 (i) エネルギーで状態を区別できる、新しいアンサンブルを一般的に構築する。 (ii) この新しいアンサンブルに特有の様々な公式を導き、従来の問題点を解決してゆく。 (iii) 本研究で得られる定式化を、多体相互作用系の様々な問題に適用してゆく。とくに、モンテカルロ法などで計算する具体的な計算手法を構築し、実際にいくつかのモデルについて、相転移の性質を明らかにする。
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研究成果の概要 |
一次相転移は広く見られる重要な現象であり、物理、化学、生物学、工学の広い分野にわたって重要である。ところが、その理論的な研究は、従来のアンサンブルが定義不能だったリ不安定になったりするために、相共存状態を与えられないなど多くの問題があり、十分には進んでいなかった。本研究では、(i) これらの問題点を解消した新しい統計アンサンブル構築し、(ii) このアンサンブルに特有の様々な公式を導き、従来の問題点を解決し、(iii) こうして得られた定式化に基づく具体的な計算手法を構築し様々な系の一次相転移を調べることができるようにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一次相転移と、それに伴う相共存現象は、物理学にとどまらず、化学、生物学、工学の広い分野にわたって極めて重要になっている。その重要な現象について、従来の物理学は十分に答えることができなかったのに対して、本研究によって、根本的な問題が解決することができた。今後は、この成果を様々な具体例に応用することによって、上記のような広い科学・技術分野において、新しい知見が得られる可能性を開拓することができた。
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