研究課題/領域番号 |
19H01865
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
深尾 浩次 立命館大学, 理工学部, 教授 (50189908)
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研究分担者 |
吉岡 潤 立命館大学, 理工学部, 助教 (50708542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 高分子薄膜 / ガラス転移温度 / α過程 / 遅い過程 / 中性子反射率測定 / 誘電緩和測定 / X線小角・広角散乱 / エイジング / 液体状態 / ガラス状態 / アレニウス過程 / ガラス転移 / 特性長 / 高分子積層膜 / ポリフマル酸 / アダマンチルアクリレート / 誘電緩和 / ポリスチレン積層膜 / 中性子反射率 / 相互拡散 / 膜厚依存性 / 界面ダイナミクス / 散乱長密度 / 積層膜 / 移動度 / 重水素化 / ダイナミクス / 界面相互作用 / 拘束条件下 |
研究開始時の研究の概要 |
高分子薄膜で観測されるガラス転移温度のバルクからのずれの原因を明らかにし,さらには,ガラス転移温度の制御を最終的な目的として,高分子単層膜,高分子積層膜のダイナミクスと界面構造の変化を誘電緩和測定と中性子反射率測定を用いて調べる.誘電緩和測定からは,高分子薄膜のガラス転移に関係したα過程の緩和時間の温度依存性,中性子反射率測定からは界面のラフネスと各層の膜厚が得られる。これらの物理量の温度,アニール時間依存性を評価することにより,ガラス転移の本質に迫る.
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研究成果の概要 |
重水素化高分子(d-PMMA)と水素化高分子(h-PMMA)からなる2層膜の界面でのダイナミクスを等温アニール過程での中性子反射率測定により調べた。この測定により、高分子薄膜の膜厚低下によるガラス転移温度の変化を界面での高分子セグメントの相互拡散の移動度を通して定量的に評価することを可能とした。また、ポリ2-ビニルピリジン(P2VP)とナノ粒子OAPSの混合系であるナノコンポジットに対して、ナノ粒子の添加により、P2VPのα過程と遅い過程のダイナミクスの遅化が観測され、ナノ粒子による界面効果と高分子のダイナミクスの関係が明確となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、積層膜界面、ナノ粒子と高分子のナノコンポジット、細孔内部に拘束された液体でのダイナミクスを系統的に明らかにすることができた。これらの成果を応用することにより、様々な拘束条件下での鎖状分子のダイナミクスをコントロールするための指標が明確となった。このことは学術的な意義に留まらず、高分子のマテリアルとしての応用に重要な意義を有すると言える。
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