研究課題/領域番号 |
19H01866
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14010:プラズマ科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田辺 博士 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (30726013)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
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キーワード | プラズマ・核融合 / プラズマ診断 / 磁気リコネクション / コンピュータトモグラフィ / プラズマ科学 / 核融合 / 球状トカマク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では太陽フレア等の基盤物理として知られる磁気リコネクション(磁力線のつなぎかわり)を介した爆発的なエネルギー解放現象について、それを地上で実現可能な東京大学のプラズマ合体実験装置を用いて、そのエネルギー変換過程の解明および、それを核融合実験に応用した高ベータ球状トカマク生成実験に貢献することを目的とする。合体プラズマ全域を網羅した150CH二次元磁気プローブ・300CH二次元イオンドップラートモグラフィ計測に加え、電子温度・密度計測基盤の構築に主として取り組み、熱エネルギー輸送方程式を構成する主要項を網羅した詳細な統合解析可能な実験基盤の構築に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、太陽フレア等の爆発的エネルギー開放現象の基盤物理として知られる磁気リコネクションの加熱を応用した高ベータ球状トカマク合体生成実験のエネルギー変換過程について、イオン・電子系の加速・加熱の2次元イメージング計測装置の開発、再結合成分の磁場がなす平面に垂直成分の磁場が存在するガイド磁場リコネクションの系のイメージング計測の2点に重点を置き、計測装置の整備およびそれを応用した実験研究を推進した。ガイド磁場存在下において、電子系は低電位領域に加速・加熱、一方でイオンは逆方向に主として加速・加熱を受け、その後ガイド磁場の影響を受けた熱輸送係数のもと磁力線方向に熱輸送が進行することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で主として取り組んだガイド磁場リコネクション現象は、太陽フレア等の爆発的エネルギー解放現象の基盤物理の理解という理学的側面の他に、工学的には球状トカマクの効率生成・加熱法として近年核融合ベンチャー等で応用が進む、合体法の基盤物理となる物理現象として重要である。応用を意識した時、既に解明済みの加熱スケーリング特性の他、加熱後にどのような構造が形成され、閉じ込め・輸送がどのようになるのかを理解しておくことが重要である。電子・イオンがどこでどのように加速・加熱を受け、輸送されるのか、今回特にシミュレーションで予測されなかった高電位領域のイオン加熱が実験主導で新たに発見されたことは特筆に値する。
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