研究課題/領域番号 |
19H01941
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
渡邉 誠 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (10450181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 光赤外線天文学 / 補償光学 / 波面センサ / 惑星観測 |
研究開始時の研究の概要 |
地上からの惑星観測では地球大気のゆらぎによって惑星からの光の波面が乱され解像度が劣化し、高解像度のデータが取れない。我々はこれまで大気ゆらぎをリアルタイムに補正して高い解像度で惑星観測を行うための補償光学装置を開発してきたが、現状では惑星像全体を十分な解像度に補正するには惑星像上における波面測定点の間隔が密でなく、かつ測定点数が不十分であり、大気ゆらぎの時間変化に十分に追従するには補正速度も不十分である。そこで今回補償光学装置の波面センサの視野を惑星像全体をカバーできるよう、これまでの約3倍に広視野化し、かつセンサのデータ取得速度を約3倍に高速化することで、補償光学装置の補正性能を向上させる。
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研究成果の概要 |
本研究では、我々がこれまで開発してきた惑星モニター観測用多層共役大気ゆらぎ補償光学装置の波面センサの視野をこれまでの約3倍に広視野化し、かつセンサのデータ取得速度を約3倍に高速化するための開発を推進した。これにより、波面センサの視野が惑星像全体をカバーして波面測定点の間隔を密にかつ測定点数を増やすことができ、また大気ゆらぎの時間変化に十分に追従できる補正速度を得ることによって、補償光学装置の補正性能を大きく向上できる。今後、実験室における閉ループ試験を経て望遠鏡に搭載しての性能評価試験観測を行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
惑星の大気構造の生成メカニズムの解明には惑星を高解像度でモニター観測する必要があるが、地上観測では地球大気のゆらぎによって惑星からの光の波面が乱され解像度が劣化し、必要なデータが取れないという問題がある。本研究で開発している惑星観測用補償光学装置によって、0.4秒角という探査機にほぼ匹敵するほど高い解像度で、惑星全体の大気の運動を連続的かつ高い観測効率でモニター観測可能となる。また、本研究で提案する広視野波面センサによる多層共役補償光学系は同じく広がった観察対象である生物細胞や網膜観察の顕微鏡用補償光学装置への応用も期待できる。
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