研究課題/領域番号 |
19H01984
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 浩晃 北海道大学, 理学研究院, 教授 (30301930)
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研究分担者 |
大園 真子 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (10623837)
田部井 隆雄 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (40207220)
中尾 茂 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (90237214)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 広域テクトニクス / 東アジア / GNSS / GNSS統合解析 / 北東アジア / 地殻変動 / プレート運動 / 広域地殻変動 / GNSSデータ統合解析 / 解析ソフトウエア / 解析パラメータ / 基準座標系 / GNSSデータ解析 / テクトニクス |
研究開始時の研究の概要 |
日本列島のテクトニクスや地殻変動は、太平洋プレートの沈み込みを中心に据えて描かれることが多い。しかし、東アジアの一部という広域的な視点に立てば、日本列島はインド亜大陸のヒマラヤでの衝突が中国や極東ロシアなどに波及した結果の終着点として位置づけられる。本研究では、東アジア全体の現在の地殻変動場を統一的な観測データから明らかにすることを試みる。中国・ロシア極東・日本などのGNSS観測から得られるデータを統合し、東アジア全体の地殻変動を明らかにすることで、東アジアの広域テクトニクスの中での日本列島の位置づけを考える。
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研究成果の概要 |
日本列島をはじめ東アジアの各国にはこの20年でGNSS観測網が飛躍的に整備され、地殻変動場がリアルタイムで描かれるようになった。これら複数の国にまたがるデータを統一的な基準座標系で整理し、時空間的に変動する地殻変動場を広域テクトニクスの視点で検討した。本研究で得られた東アジア地域の地殻変動場からは、日本列島の地殻変動場が巨大地震後に長期間継続する余効変動の影響を列島規模で受けており、太平洋側のプレート沈み込み帯でのプレート間固着率の推定や、非定常地殻変動場の議論には、過去に発生した地震の影響を適切に評価することが必要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、日本列島の地殻変動場は日本列島内に基準点を設定し、そこからの相対変位として表現されてきた。このため、2011年東北地方太平洋沖地震をはじめとした巨大地震が引き起こす長期広域的な影響の評価が難しく、プレート間固着の推定等に系統的な誤差が混入している可能性があった。本研究で示された、日本列島内ではない基準座標系を設ける方式を導入することにより、列島規模の長期広域的な地殻変動場を評価することが可能となり、沈み込み帯でのプレート間固着率や日本列島内のひずみ蓄積状況のモニタリングの高精度化を始めとした地震発生評価にも貢献することが期待される結果である。
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