研究課題/領域番号 |
19H01993
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
三瓶 良和 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (00226086)
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研究分担者 |
松本 一郎 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (30335541)
大平 寛人 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (60273918)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
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キーワード | 蛇紋岩 / 有機物 / 付加体 / 中央海嶺 / バクテリア / 超塩基性岩 / 炭化水素 / Rock Eval / 有機炭素 / 無機炭素 / バイオマーカー / abiogenic / organic carbon / carbonate carbon / n-alkane / hopane / フィッシャートロプシュ反応 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,蛇紋岩化作用に伴って発生する水素の意義が見直され,地球有機物圏は下部地殻~上部マントル域に飛躍的に広がろうとしている。その発見は生物地球化学的視点から始まったが,メタンおよびプロパン以上の無機起源中~長鎖炭化水素も見つかり地球内部炭素循環の理解の変革が求められている。それら超深度炭化水素・有機物は濃度的には希薄だが地球規模での総量は膨大であり,また炭化水素は移動して集積することができるため新たな炭化水素資源域として見直される可能性も高い。本研究では新たな未解明フロンティアである地下超深部での有機物の特徴と組成,その濃度,炭素の起源,炭化水素生成プロセス等についての解明を行う。
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研究成果の概要 |
地下有機物圏・バクテリア圏の新たな未解明フロンティアである地下超深部(下部地殻~上部マントル)で生成される無機起源有機物に関して,中部地方から中国地方に帯状に点在する蛇紋岩化した超塩基性岩類168試料および国際深海科学掘削計画39試料の有機地球化学的分析・解析を行った。その結果,地下深部において炭酸塩炭素の一部が有機炭素になったこと,地下の深い場所で無機起源有機物は生成され,その後浅いところに上昇し熱水変質を受けて有機物の多くは分解したこと,海嶺系の浅い地下においては生成された無機起源有機物はほとんどがすぐにバクテリアに利用されていること,などが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地下深部における蛇紋岩化作用では水素が発生するだけでなく,無機的プロセスで有機物が生成されること,およびそれらはすぐにバクテリアによって利用されることが分った。地球生命が誕生する38億年よりも前にはバクテリアはいなかったので,蛇紋岩化作用がつくる有機物は生命の起源の材料の一部としてどんどん多くなっていった可能性がある。また,地球の炭素循環の観点からは,地球内部において還元された炭素を増やすシステムを形成していると理解され,熱エネルギーを化学結合エネルギーに変換して地球内部にエネルギーを貯蔵する場を形成していると考えられる。
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