研究課題/領域番号 |
19H02012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池田 昌之 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (10635882)
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研究分担者 |
堀 利栄 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (30263924)
後藤 孝介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (30612171)
LEGRAND Julien 静岡大学, 理学部, 助教 (60737534)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 地質時代境界事変 / 天文周期 / 絶滅 / 海洋無酸素事変 / ミランコビッチサイクル / 超大陸 / モンスーン / 地質時代境界 / 天文学的周期 / 環境動態 |
研究開始時の研究の概要 |
顕生代(過去5.6億年)は化石の絶滅や出現から100の地質時代(階)に区分されるが、階境界の原因論については議論が続いている。研究代表者は,階境界の8 割が地球軌道離心率の1000万周期の極大や極小に対応する事を見出した。しかし、日射変化としてより顕著な 2万年から数100万年の地軸傾動や離心率変動と時代境界の関係は不明であった。そこで欧州浅海層及び本邦深海層の地質時代境界からモンスーンを反映する陸域風化度や海洋酸化還元度を推定し,化石記録と比較することで、地球軌道変化が地球環境や生態系へ与えた影響を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、地質時代境界として定義された示準化石の出現や絶滅のいくつかが、天文学的周期の環境変動によってペースメークされたという可能性を検証するため、主に新生代と中生代の地質時代境界を跨いで地球化学的・古生物学的な検討を行った。その結果、従来のミランコビッチ仮説で注目された2万年から10万年の地球軌道要素変化の振幅変調周期である、100万年から1000万年の地球軌道要素変化がモンスーンや炭素循環を介して、地質時代境界の気候変動のいくつかに影響したことを明らかにした。さらに、1000万年周期の気候変動が恐竜などの初期放散や大型化など生物進化にも影響した可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は生物の絶滅や進化がどのように起きてきたかという謎への答えの一助として、巨大天体衝突や大規模火成活動だけでなく、地球軌道要素の極端な変化が重要であった可能性を指摘した。特に、日射量変動が植生や風化のフィードバックを介して、大気中二酸化炭素濃度を大きく変化させ、これが植物や恐竜などの脊椎動物、海洋無脊椎動物の群集変化やサイズ変化にも影響を与えていた点で、学術的および社会的な意義が高い
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