研究課題/領域番号 |
19H02022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
高橋 宏治 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (90334630)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | 3D積層造形金属 / レーザピーニング / ショットピーニング / 疲労強度 / 残留応力 / 表面欠陥 / 3D積層造形 / 3D積層 / 3Dプリンタ / 無害化 / 圧縮残留応力 / 3D積層金属 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,最先端の表面改質技術であるレーザピーニング(LP)を適用することにより,3D積層造形した金属の疲労強度を向上するとともに,有害な表面欠陥を無害化し高信頼化する技術を構築する。まず,3D積層造形金属の疲労強度特性の評価を行った後,表面欠陥の無害化に対する最適なLP条件を見出す。続いて,LPによる無害化可能な表面寸法の解明を行うとともに,3D積層により生じた表面粗さと表面欠陥の無害化に挑戦する。さらに,3D積層造形材の疲労強度予測方法の構築を行う。これらの成果により,3D積層造形金属の大幅な信頼性向上を達成する。
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研究成果の概要 |
3D積層造形で作製した金属では、欠陥が生じやすく、そのような欠陥が疲労強度を低下させる。本研究では、 レーザピーニング(LP)やショットピーニング(SP)により導入した圧縮残留応力が、3D積層造形した金属の疲労強度に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。マルエージング鋼およびアルミニウム合金を3D積層造形した後、試験片を作製した。これらの試験片に対して、LPまたはSPを施工した。その後、圧縮残留応力の深さ方向への分布および疲労強度を評価した。LPやSPにより導入された圧縮残留応力の効果により、表層でのき裂進展を抑制することにより、大幅に疲労強度が向上することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3D積層金属を普及させるためには、積層後の表面粗さと内部の欠陥による疲労強度低下の問題を克服する必要がある。本研究では、3D積層造形した金属に対して、レーザピーニング(LP)およびショットピーニング(SP)を施工した。LPにより導入される深い圧縮残留応力の効果により、大きな表面欠陥を無害化できることを実験と解析の両面から明らかにした。さらに、SPによる圧縮残留応力導入と表面粗さの低減の効果により、積層造形後の粗い表面を有する材料の疲労強度を向上できることを明らかにした。これらの成果を活用することにより、3D積層造形した金属材料の強度・信頼性の向上に資することができる。
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