研究課題/領域番号 |
19H02031
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
田中 和人 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (50303855)
|
研究分担者 |
片山 傅生 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (70161065)
森田 有亮 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (80368141)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
|
キーワード | 炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料 / カーボンナノチューブ / ぬれ性 / 樹脂含浸 / 成形 / 電解Niめっき / パルス電流 / 真空アシスト |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,量産自動車などへの利用拡大が期待されている炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料の樹脂含浸性に優れた成形方法の開発とその機構を解明する.具体的には,強化繊維である連続炭素繊維表面へカーボンナノチューブ(CNT)をはじめとしたナノカーボンを析出・付着(修飾)させることにより,炭素繊維表面のぬれ性を改善させることで樹脂含浸に優れた高速成形を実現するとともに,ナノカーボンを成形品の機械的特性を向上させる手段として利用する.
|
研究成果の概要 |
熱硬化性樹脂と比べて,熱可塑性樹脂は,短い成形サイクルでの生産が期待でき,リサイクル性にも優れているため,繊維強化複合材料のマトリックスとしての利用が期待されている.しかしながら,成形時の粘度が熱硬化性樹脂よりも高く,成形時における樹脂含浸が課題とされていた.本研究では,強化繊維である連続炭素繊維表面へカーボンナノチューブ(CNT)を析出させることで,炭素繊維表面のぬれ性を改善するとともに,高い繊維樹脂界面強度が得られ,これらを複合材料の強化材として用いることで樹脂含浸特性に優れた炭素繊維強化熱可塑性樹脂基複合材料が成形出来ることを明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
繊維強化複合材料において,荷重を伝達する繊維樹脂界面特性の改善は重要な課題となる.ここでは,炭素繊維表面にカーボンナノチューブを析出させる手法を開発し,通常の炭素繊維と比べて繊維樹脂界面強度だけではなく,ぬれ性も改善できることを明らかにした.この開発したカーボンナノチューブ析出炭素繊維を用いることで,樹脂含浸特性に優れた炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料の成形が可能であることを明らかにした.これらの材料を航空・宇宙機器や自動車をはじめとする輸送機器に採用することで,機体や装置の軽量化を実現することが可能となり,二酸化炭素排出量の削減に貢献することが出来る.
|