研究課題/領域番号 |
19H02072
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
新宅 博文 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 理研白眉研究チームリーダー (80448050)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 1細胞 / RNA / 次世代シーケンス解析 / マイクロ流体 / 分子バーコード / 電気泳動 / マイクロ流体工学 / RNA-sequencing / 細胞内小器官 / 電気穿孔 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では1細胞に含まれる顆粒や細胞内小器官を“そのまま”の状態で抽出し,その物理化学的物性解析と構成分子網羅解析を実現するマイクロ流体システムを構築する.提案するマイクロ流体システムは1細胞の捕捉および集中電場の発生を目的とした流体トラップを有する.流体トラップを挟んで電位差を与えた際に発生する集中電場を用いて細胞膜の選択的破砕と細胞質成分の高効率抽出を実現する.抽出した顆粒や細胞内小器官は過渡的等速電気泳動で濃縮後,電気泳動により物理化学特性を分析し,流路下流において分画する.分画サンプルは,次世代シーケンシングの援用により構成分子の網羅解析を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では我々の開発した電場を使った1細胞前処理技術であるSINC-seq法(Single-cell integrated nuclear and cytoplasmic RNA sequencing)を発展させ,1細胞に含まれる細胞内小器官および顆粒を“そのまま”の状態で抽出し,その物理化学的物性解析と構成分子網羅解析を実現するマイクロ流体システムの構築を目指した.細胞質成分の抽出と電気泳動解析を並列化するマイクロ流体システムの開発し,48細胞の細胞質抽出成分の電気泳動図を再構成する方法を開発した.また,電気泳動解析と網羅遺伝子発現解析を統合するカラーコードハイドロゲルビーズを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究グループが独自に開発した細胞質-核分画技術におけるRNA流動を詳細に調べることで電気泳動がRNA長さに非依存的な抽出を実現する上で有利であることを明らかにした.このことは,電気泳動を活用した前処理技術が網羅遺伝子発現解析を実施する上で優位性を有することを意味している.また,新しいマイクロ流体システムの開発過程においてカラーコードハイドロゲルビーズ等,広範な用途への応用が期待できる要素技術の創出も達成することができた.
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