研究課題/領域番号 |
19H02081
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
鶴田 隆治 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (30172068)
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研究分担者 |
谷川 洋文 九州工業大学, 大学院工学研究院, 助教 (80197524)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 熱工学 / タンパク質 / マイクロ波乾燥 / ガラス化 / 生物製剤 / in-situ計測 / マイクロ波泡乾燥 / 常温乾燥 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,タンパク質水溶液を常温下で泡状に乾燥し,泡形成による薄膜化・気液界面増大が革新的乾燥技術に繋がることを実証する.生物由来のタンパク質製剤の製造法として,凍結乾燥に代わる新たな乾燥法を提案し,その実現法と有効性を学術的面から示すことを目的としている.具体的には,低圧下においてマイクロ波によって泡形成(発泡)と潜熱供給とを行うことにより,超高速の常温乾燥が可能となり,タンパク質の保存に不可欠なガラス化状態を実現できることを示し,その際の泡の形成条件と乾燥機構を明らかにするとともに,乾燥後のタンパク質評価を行って機能保存の有効性を示し,製薬分野や機能性食品開発に貢献することを目指す.
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研究成果の概要 |
ペプチド、アミノ酸などのタンパク質系生体高分子を用いた生物製剤の製造において、凍結乾燥に代わる高効率・高品位乾燥法が求められている。これに応えるべく、本研究ではマイクロ波を用いた常温での発泡乾燥法を新たに提案し、カラス化処理の実現によってタンパク質の機能が失活しないことを実証した。 具体的には、豚胎盤由来のプラセンタ抽出液を主たる対象とし、減圧環境下におけるマイクロ波エネルギー供給によって常温にて乾燥・濃縮し、泡形状を維持したまま固化させることに成功した。乾燥後の残存活性も既存の凍結乾燥法以上に良好であるという結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質を含む水溶液の乾燥は、その機能を残したまま長期間保存するために不可欠であり、製薬や機能性食品の分野等において、より高品位かつ高効率な方法が切望されている。現在は、凍結乾燥が主流であり、長時間かつ高エネルギーを要することや、氷晶によるタンパク質構造の損傷などの課題があり、それを克服する革新的な新技術が求められている。 本研究では、低圧下の常温においてマイクロ波によるエネルギー供給によってタンパク質系水溶液を泡状に薄膜化し、熱・物質抵抗の少ない状況を作り出して高速にガラス固化する方法を開発した。その結果、タンパク質機能の残存活性が高く、短時間での効果的な乾燥が可能となった。
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